カフェテリアプランとは?メリット、導入の流れ、注意点を解説

カフェテリアプランは、福利厚生制度の一運用形態として近年、注目を集めています。

福利厚生におけるプランの一つとしてカフェテリアプランをご検討されていたり、すでに福利厚生を導入されていながら利用率が低いなど、カフェテリアプランの導入が自社のメリットになるのかを判断する材料として役立つ記事となっています。

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目次

1カフェテリアプランとは

パッケージプランとの違い

カフェテリアプランにかけるべき費用

2カフェテリアプランを導入するメリット

従業員のニーズを満たしやすくなる

サービス内容の不公平感を軽減できる

福利厚生費を管理しやすい

パッケージプランに比べると自由度が高くなる

3カフェテリアプランの導入がおすすめの企業

従業員数が多くコスト管理が難しい

従業員のニーズが多様で個々に適した福利厚生を提供したい

離職を防ぎ、優秀な人材を確保したい

サービスを取り入れて自社のブランディングを強化したい

4利用できるメニュー例

健康管理・医療

食事関連

住宅関連

育児・介護との両立支援

余暇・レクリエーション

財産形成

自己啓発

生活支援

5導入の流れ

予算の確認

ポイント管理や単価設定等の制度設計

メニューの選定

システム開発

社内告知

利用の促進

運用管理

運用状況の分析・改善

6カフェテリアプランの人気アウトソーシング先4選

株式会社ベネフィット・ワン

株式会社リロクラブ

株式会社イーウェル

株式会社バリューHR

7運用時に気を付けるべきポイント

メニューの課税・非課税

ポイントの繰り越し

運営コスト

従業員のニーズ

利用促進のサポート体制

8福利厚生の利用率を高める施策

自社の利用率が低い理由を調査する

福利厚生の認知度を上げる

手続き方法を見直す

従業員のニーズに合った福利厚生を導入する

定期的な見直しをする

9まとめ

カフェテリアプランとは

カフェテリアプランとは、利用するメニューを従業員自らが選択できる、福利厚生制度の運用形態のひとつです。

1980年代に企業や従業員の暮らしの多様化に柔軟に対応できる福利厚生制度として、米国で考案され運用が開始されました。企業が一定のポイント(補助金)を従業員に付与し、従業員は付与されたポイントの範囲内で好きな福利厚生メニューを選んで利用できるため、現在では米国のみならず世界中の企業でカフェテリアプランは採用されています。カフェテリアプランとは?

パッケージプランとの違い

福利厚生制度の運用を検討する際に、カフェテリアプランとよく比較されるのがパッケージプランです。

カフェテリアプラン パッケージプラン
特徴    企業が設定した一定のポイントが従業員に付与され、そのポイント内で従業員が自由に福利厚生のサービスを受けられる。 福利厚生サービスがパッケージのようにまとめられており、その中から企業が自社に合ったプランを選べる。
メリット  従業員自身が必要なサービスを選べるため自由度が高い。 福利厚生担当者の業務を減らすことができる。
デメリット   パッケージプランよりもカスタマイズに時間と労力がかかる。 企業独自の特色が出しづらく、あまり利用されないサービスが含まれていることがある。

 

パッケージプランはその名前の通り、福利厚生サービスがパッケージのようにまとめられたプランがいくつか用意されています。価格や内容を見て企業が自社に合ったプランを選び運用し、コース内であれば従業員は定額(従業員に一人あたりの月額料金)でサービスを受けられます。

パッケージプランでは社内手続きがほとんど発生しないため、あまり手をかけずに費用を抑えて福利厚生サービスを導入したいという企業に適しています。しかし、各プラン内容は固定化されているため、企業独自の特色を出しづらくカスタマイズ性にも乏しくなります。また、企業に合わせたプラン内容ではないため、中にはあまり利用しない福利厚生が入っている場合もあります。

カフェテリアプランでは、従業員には企業から一定のポイントが与えられ、その範囲内で必要な福利厚生を選んで利用するスタイルが一般的です。パッケージプランよりもカスタマイズに時間と労力がかかるものの、カフェテリアプランは、より従業員のニーズにあった福利厚生を整備することができるのでサービス内容の偏りや不公平感を軽減でき、従業員満足度も高くなるでしょう。

カフェテリアプランにかけるべき費用

カフェテリアプランは、企業が従業員とその家族のために任意で設定する福利厚生制度である法定外福利厚生に分類されます。

日本経済団体連合会の「第64回 福利厚生費調査結果報告」によると、企業が従業員1人あたりにかけた法定外福利厚生の費用は、月平均で24,125円であったのに対し、カフェテリアプランを導入している企業の法定外福利厚生の平均は33,270 円でした。

カフェテリアプランを導入している企業の費用の分布では従業員1人あたり 、1,000 円未満から 5,000 円以上までの開きが見られるものの、5,000 円以上が最も多いという結果がでています。自社の目的やニーズを満たせるようカフェテリアプランの費用を設定すると良いでしょう。

関連記事:法定外福利厚生とは?法定福利厚生との違いや種類を解説

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カフェテリアプランを導入するメリット

上記の「第64回 福利厚生費調査結果報告」では、カフェテリアプランを導入している企業の8割が従業員1,000人以上であることから、従業員規模の大きな企業ほどカフェテリアプランの恩恵を受けられるようです。

カフェテリアプランを導入する場合、下記のようなメリットがあります。

  • 従業員のニーズを満たしやすくなる
  • サービス内容の不公平感を軽減できる
  • 福利厚生費を管理しやすい
  • パッケージプランに比べると自由度が高くなる

従業員のニーズを満たしやすくなる

カフェテリアプランは従業員が自身のニーズに合ったサービスを選ぶことができます。

会社という組織では、人種・年齢・性別・能力・価値観などさまざまな違いを持った人々が共に働いています。育児と仕事を両立する人や外国人、最近ではLGBTQなど企業にはそれぞれの従業員の事情に理解や配慮が求められるようになってきています。特に従業員規模が大きい企業ほど、そのような傾向が強くなるでしょう。

カフェテリアプランでは、従業員自身が自由にメニューを選択できるため、従業員満足度の向上が期待できます。

サービス内容の不公平感を軽減できる

福利厚生の充実を目指して種類を増やしても、それらの福利厚生が自社の従業員すべてのニーズを満たしているとは限りません。必然的に、用意されているメニューを積極的に利用する従業員と利用しない、または利用できない従業員とに分かれてしまいます。

利用できない従業員はどうしても不公平感を感じてしまい、全体として福利厚生に対する従業員の満足度を高めることが難しくなるでしょう。

その点、カフェテリアプランでは、自社の従業員の属性やライフスタイルを考慮してメニューを設定できるためサービス内容に関する不公平感を軽減できます。

福利厚生費を管理しやすい

カフェテリアプランでは従業員一人ひとりに対して一定のポイントを事前に付与するため、企業側が福利厚生費を管理しやすいというメリットもあります。

カフェテリアプランでは、従業員の利用状況によって福利厚生費が予算上限を上回るといった変動リスクがありません。

特に従業員規模が大きい企業では、福利厚生を充実させようとするとその福利厚生費は大きな負担となるため、ムダの少ないカフェテリアプランの利用はおすすめです。

パッケージプランに比べると自由度が高くなる

カフェテリアプランは、従業員のニーズに合ったメニューを自分で選べる自由度の高さが特長です。このカフェテリアプランという名称も、好きな食べものや飲み物と豊富な選択肢の中から自由に選ぶことができる飲食店の形態、”カフェテリア”から由来しています。

パッケージプランは、福利厚生アウトソーシング会社が予め設定しているパッケージの中にある福利厚生メニューしか選ぶことができません。しかし、カフェテリアプランでは、アウトソーシング会社が用意したメニューに加えて自社独自のサービスを組み合わせることも可能です。

カフェテリアプランの導入がおすすめの企業

ここまでカフェテリアプランの特徴やメリットを紹介しましたが、カフェテリアプランの導入が向いているのはどんな企業でしょうか?

以下のような悩みや目的がある場合、カフェテリアプランを導入することで解消されるかもしれません。

  • 従業員数が多くコスト管理が難しい
  • 従業員のニーズが多様で個々に適した福利厚生を提供したい
  • 離職を防ぎ、優秀な人材を確保したい
  • サービスを取り入れて自社のブランディングを強化したい

従業員数が多くコスト管理が難しい

前述のとおり、従業員規模の大きい企業ほど福利厚生費の負担は大きなものになります。カフェテリアプランでは一定のポイントを事前に付与し、そのポイント中で従業員が利用したいサービスを選びます。そのため、企業は側福利厚生費を管理しやすく担当者の手間を減らすことができます。

従業員のニーズが多様で個々に適した福利厚生を提供したい

福利厚生のニーズが多種多様であることが想定できる場合、自社でそのすべてを網羅して準備するのは難しいはずです。この場合、カフェテリアプランを利用することで、従業員の幅広いニーズに応えられます。

離職を防ぎ、優秀な人材を確保したい

世界的にも従業員の離職を防ぎ優秀な人材を確保する手段の一つとして、福利厚生の充実が注目されています。

厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」によると、最も多かった離職理由は「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」という結果が出ています。そのため、従業員の離職を防ぐためには賃金以外の報酬・条件にも気をつけなければなりません。

しかし、賃金以外の報酬・条件が充実している場合には、従業員の離職を防ぎ、求職者にとっては他社よりも魅力的に映るでしょう。

人材確保の施策の1つとしてカフェテリアプランの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

参照元:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」

サービスを取り入れて自社のブランディングを強化したい

カフェテリアプランを導入することで、人気や知名度のあるサービスもコストを抑えて利用が可能です。また、採用活動においては求職者の関心を引き付けることができるでしょう。

独立行政法人労働政策研究・研修機構が2020年7月に発表した「企業における福利厚生施策の実態に関する調査―企業/従業員アンケート調査結果―」によれば、カフェテリアプランの導入の目的として「従業員の仕事に対する意欲向上」(29.7%)「従業員の定着」(24.3%)、「企業のイメージアップ」(8.1%)と回答しています。つまり、カフェテリアプランの導入している企業の62.1%が、従業員のモチベーションを高め離職防止や対外的なイメージ向上を目的としてます。

自社で働くメリットのひとつとして、カフェテリアプランはブランディング強化に有効です。

参照元:独立行政法人労働政策研究・研修機構「企業における福利厚生施策の実態に関する調査―企業/従業員アンケート調査結果―」

利用できるメニュー例

カフェテリアプランではどのようなメニューを利用できるのか、代表例を紹介します。

健康管理・医療

近年は、企業が従業員の健康を管理することで生産性の向上や組織の活性化を図ろうとする「健康経営」の動きが活発化しています。こうした背景を受けて、カフェテリアプランでも以下のような健康や医療に関連したメニューが多く見られます。

日本経済団体連合会「2019年度福利厚生費調査結果の概要」を見ても、健康・医療関連費の占める割合が多く、健康管理に力を入れている企業が多いことがうかがえます。

従業員満足度の向上が福利厚生導入の目的なら、健康管理を自社の制度に盛り込むことが欠かせません。従業員の健康管理を行い、健康状態を良好に保つことは生産性の向上というメリットにもつながります。

どれほど優秀な人材でも健康を崩してしまえば、十全な働きは期待できません。生産性向上や、離職率低下といった目的でも有効なため、ぜひ取り入れたいメニューです。

予防としての支援だけでなく運動促進やメンタルヘルス予防・改善についても促進すると従業員の健康増進を様々な面からサポートすることにつながります。

健康管理の例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 人間ドックの費用補助
  • 健康管理室の設置
  • 社内フィットネスジムの設置
  • スポーツジムや運動施設の無料または割引での利用
  • 運動インセンティブの付与
  • スポーツイベントの開催
  • カウンセラーや産業医による相談
  • 健康器具購入補助
  • ワクチン接種費用補助
  • 従業員50人未満の事業所でのストレスチェックの実施 など

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生産性や人財価値を上げるサービスが充実しており、従業員満足度を高めたい、健康増進をサポートしたいとご希望の企業様からはエッジの効いた福利厚生として喜ばれています。

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食事関連

従業員の日々の食事代を軽減するために行うのが食事補助です。従業員の食生活を安定させることはもちろん、社内コミュニケーションの強化を図るためにも、勤務日の食事代を補助するメニューは重要です。

食事に関する補助は、食費の軽減や健康維持などにもつながるため、求職者からも従業員からも好まれやすい福利厚生です。

食事補助を通して豊かな食生活を送れるようサポートすることにより、従業員の健康増進だけでなく、従業員満足度の向上およびモチベーションアップが期待できます。

食事補助の例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 食事手当
  • 社員食堂の設置
  • オフィス内での弁当販売
  • 食事の無料提供
  • 飲み物、菓子類の無料提供  
  • 社内コンビニや自販機の設置
  • 提携レストランでの割引クーポン配布 など

住宅関連

住居に関する福利厚生メニューも、従業員やその家族の生活を支えるために用意されています。継続的にかかる費用である住宅費を補助することは、従業員の満足度や定着率向上に効果があります。住宅費は生活関連支出の中でも特に負担が大きいため、求職者が就職先を選ぶ際に重視するポイントのひとつです。したがって、採用強化を目的としている場合には軽視できません。

大きく「現金支給」と「現物支給」との二つに分けられます。

【現金支給】

  • 住宅手当の支給
  • 住宅ローン補助
  • リフォーム費用補助 など

【現物支給】

  • 会社が所有するマンションなどを社宅として提供
  • 借り上げ社宅の提供 など

育児・介護との両立支援

家庭の事情により離職せざるを得ないといった状況を回避し、経験のある人材に就業を続けてもらうために、育児や介護に関する支援も福利厚生メニューとして提供されています。

  • 育児用品購入補助
  • 子どもの教育費用補助
  • 保育園代の補助
  • 介護用品購入補助
  • 家事サポートの利用 など

余暇・レクリエーション

仕事に対するモチベーションや質を上げるには、余暇でリフレッシュすることも大切です。多くの従業員が参加するレクリエーションを定期的に開催することで、社内コミュニケーションが活性化し、風通しのよい職場を作れます。

  • 社員旅行の実施
  • 部活やサークルの設置促進
  • ファミリーデー(家族の会社訪問)の開催
  • 旅行パッケージ費用補助
  • テーマパーク入場費用補助 など

財産形成

従業員に、安定した生活基盤を構築してもらうためのメニューです。一般的に毎月の給与から天引きされるため、無理なく資産形成できる点がメリットです。

  • 一般財形貯蓄
  • 年金財形貯蓄
  • 財形住宅貯蓄
  • 社員持株会
  • 企業型確定拠出年金 など

自己啓発

業務には直接、関係がなくても、長い目で見れば、さまざまなことが従業員のスキルアップにつながります。福利厚生では、自己啓発を支援するメニューもよく見られます。

  • 書籍購入補助
  • セミナーや研修受講補助
  • 資格取得支援
  • 通信教育費用支援
  • 英会話教室の受講補助 など

生活支援

文字通り従業員やその家族の生活を支援する福利厚生メニューで、幅広い種類があります。

  • 家事代行サービスの費用補助
  • 引っ越しサービスの費用補助
  • 生け花ギフトの宅配サービス
  • 自家用車の購入補助
  • 冠婚葬祭費用補助 など

導入の流れ

カフェテリアプランを導入する際の予算の確認から運用管理までの流れと、運用状況の分析・改善について解説します。

予算の確認

まず、社内の関連部門と連携し、予算を確認します。その際には「なぜ、カフェテリアプランを導入するのか」についての明確な説明が不可欠です。

ポイント管理や単価設定等の制度設計

社内での予算の確認が取れたら、次は「従業員一人あたりにどれだけのポイントを付与するのか」「1ポイントあたりの単価設定はどうするのか」などの制度設計を行います。

ポイント単価は、1ポイント=1円・100円・1,000円など、それぞれ企業がニーズに応じて設定できます。一般的なポイントの単価設定は、1ポイント一律100円です。

ポイント単価の設定は企業が導入するメニューによって従業員が使いやすく、換算しやすいポイント単価で設定することをおすすめします。

また、「優遇単価方式」といって利用促進したい特定のメニューに対しポイント単価を優遇する設定をする企業もあります。たとえば通常は1ポイント=100円としているところ、健康ヘルスケア関連メニューでは1ポイント=120円と単価を優遇し、従業員の健康増進をサポートするなどです。

優遇単価方式を採用する企業は年々増加傾向にあります。

メニューの選定

制度設計ができたら、次に行うのは、従業員にとってどのようなメニューが喜ばれるのかの検討です。従業員に対してアンケートなどを実施して直接、要望を聞いてみることをおすすめします。

システム開発

カフェテリアプランを導入・運用するための要件が決定すれば、システム開発を行います。アウトソーシングで委託する場合には、自社の状況や要望を明確に伝えることが大切です。

社内告知

カフェテリアプランを導入する際には、すべての従業員に告知し、目的や内容を丁寧に説明する必要があります。ポイントの使い方や、ポイントを失効させずに使いきる方法などを具体的にわかりやすく説明します。

利用の促進

導入しても、実際に使ってもらえなければ意味がありません。利用状況が芳しくないようであれば、マニュアルを配布して不明点を解消したり、導入当初は登録キャンペーンなどを実施したりして、利用の促進を図ります。

利用促進の方法としては、社内報などがあります。社内報の媒体には紙とWEBがあり、自社の規模感や促進したい内容に応じて媒体を使い分けると良いでしょう。紙媒体の社内報は印刷や配送の必要がありコストはかかるものの、長文の記事に向いています。また、自宅に届いた社内報を従業員の家族にも共有できる特徴があります。

一方、WEB媒体の社内報はコストが掛からず迅速に情報を周知することができます。

運用管理

特に自社運用の場合は、各従業員のポイント管理や手続きに人手がかかります。外部に委託する場合でも、課税処理などに手間がかかることは変わりません。運用開始後の管理も怠らないようにします。

運用状況の分析・改善

導入後、問題なく従業員に利用してもらえているかどうかのデータを収集し、運用状況を分析すれば、改善点も見えてきます。

利用率を上げ、福利厚生制度によって従業員が十分な恩恵を受けられるようにするには、PDCAを継続して回して、システムを改善していくことが大切です。

カフェテリアプランの人気アウトソーシング先4選

カフェテリアプランを導入する際のおすすめのアウトソーシング先を紹介します。それぞれに異なる特徴がありますので、自社に合ったサービスを探してみてください。

株式会社ベネフィット・ワン

福利厚生 アウトソーシングサービス

引用元:株式会社ベネフィット・ワン

福利厚生サービスとして「ベネフィット・ステーション」を展開している株式会社ベネフィット・ワンは、パソナグループに属し、東証プライム市場に上場している、業界の大手企業です。

海外にも拠点があり、グローバル企業が福利厚生サービスを外部委託する場合にも対応できます。カフェテリアプランでは、全国各地で使える140万ものサービスから自由に選ぶことが可能です。入会金は2万円から、従業員一人あたり月額1,000円から利用できます(そのほかに入会金が必要)。

  • 状況分析によるプラン設計、運用、導入後の専任担当者によるフォローまで対
  • 福利厚生制度の運用に関する企業担当者様の手間を大幅に削減
  • リーズナブルな管理費用
  • 多くの受託実績に裏付けられたコンサルティング力
  • システム対応力と便利性

参照元:ベネフィット・ワン ベネフィット・ステーション

株式会社リロクラブ

福利厚生 アウトソーシングサービス

引用元:株式会社リロクラブ 福利厚生倶楽部

国内でいち早く福利厚生のアウトソーシング事業を開始し、業界最多の導入企業数を誇る「福利厚生倶楽部」を提供しているのが株式会社リロクラブです。

同社のカフェテリアプラン代行サービスでは、導入・運用コンサルや利用状況レポートなどで契約企業をサポートし、従業員が公平な福利厚生を受けられるよう、多彩なメニューを用意しています。中小企業向けのサービスも充実しています。月会費は従業員一人あたり800円(従業員1,000名以上の場合。そのほかに入会金が必要)からと手軽に導入できます。

  • 「カフェテリアプラン」を利用する際には「福利厚生倶楽部」の同時契約が必須ですが、独立したサービスのため「カフェテリアプラン」のポイントを使い切った後でも利用可能
  • 多様化する従業員の幅広いニーズに対応
  • 制度のカスタマイズと柔軟性
  • 従業員の参画意識を醸成
  • 福利厚生費の変動が生じないため福利厚生費の総額コントロールが可能

参照元:株式会社リロクラブ 福利厚生倶楽部

株式会社イーウェル

福利厚生 アウトソーシングサービス

引用元:株式会社イーウェル

東急不動産を親会社に持つ株式会社イーウェルは2000年に設立されました。カフェテリアの運用を中心とした福利厚生のアウトソーシングを提供するほか、手軽に利用できるパッケージ型の「WELBOX」も提供しています。

  • 業界NO.1を誇る長年の経験や実績を踏まえ、スムーズな制度導入を支援
  • 環境の変化・多様化する従業員ニーズに応じて、柔軟なメニューの追加・削除が可能
  • 高いコンサルティングスキルを生かし、サービス導入後も定期的にサポート・施策をご提案
  • カフェテリアの運用実績約89万人、436団体
  • 福利厚生パッケージサービス『WELBOX』はもちろん、『c-CANVAS』や『行政情報』など他のサービスを組み合わせ制度設計することで、子育てや介護、健康といったトピックスに、従業員の関心を導くことが可能

参照元:株式会社イーウェル

株式会社バリューHR

福利厚生 アウトソーシングサービス

引用元:株式会社バリューHR

株式会社バリューHRが運営するサービス「バリューカフェテリア」は、ポイント制でお好きなメニューを選択・利用できるカフェテリアプランのASPサービスです。

  • 1人から導入可能
  • 管理側は一定額のポイントを付与してコスト管理が可能
  • 利用者はポイントを使って自由にメニューを選択可能
  • ポイント管理や利用状況の管理に手間がかからない
  • インセンティブ制度への活用可能

参照元:株式会社バリューHR

運用時に気を付けるべきポイント

ここでは、カフェテリアプランの運用時に気を付けるべきポイントをいくつか紹介します。カフェテリアプラン導入を検討する時の参考にしてみてください。

メニューの課税・非課税

カフェテリアプランは従業員が自由に好きなメニューを選べる一方で、課税扱いとなるものと非課税扱いとなるものが混在しています。

原則として従業員がそのポイントを利用してサービスを受けたときに、そのサービスの内容によって課税・非課税を判断することになります。従業員の利用したメニューに応じて、適切に課税処理を行わなければなりません。

メニューの各項目は、一定の要件に該当しなければサービスを受けられないものであり、また、そのサービスを受けられないことによって金銭が支給されるものではありませんので、従業員に付与されるポイントについては、現に従業員がそのポイントを利用してサービスを受けたときに、その内容に応じて課税・非課税を判断するものとして差し支えないと考えられます。

ただし、企業の福利厚生費として課税されない経済的利益とするためには、役員・従業員にとって均等なものでなければならないことから、役員・従業員の職務上の地位や報酬額に比例してポイントが付与される場合には、カフェテリアプランの全てについて課税対象となります(所得税基本通達36-29)。
引用元:国税庁 カフェテリアプランによるポイントの付与を受けた場合

また、課税されない経済的利益は企業から現物給付の形で支給されるものに限られますので、ポイントを現金に換えられるなど換金性のあるカフェテリアプランは、その全てについて課税対象となります。

関係法令通達:所得税法第36条、所得税基本通達36-29

ポイントの繰り越し

企業によっては、従業員が付与されたポイントは当該年度内のみ有効な単年度精算方式を採用しているところもあり、利用せずに残ったポイントを翌年度以降に繰り越せないことがあります。

全従業員にポイントの精算方式を周知するとともに、未消化によるポイントの失効を防ぐため、期限前に積極的に利用を呼びかけるなどといった工夫が必要です。

運営コスト

カフェテリアプランを運用するためには、ポイントを管理するシステムが必要です。自社で運用する場合は、システムの構築や運営に必要な人件費を含む固定費が発生します。

さらに、将来的に発生するであろうシステムの改修費用なども考慮する必要があります。委託をする場合は、システム構築のコストはかかりませんが従業員一人あ当たりの管理料が毎月発生します。

従業員のニーズ

福利厚生サービスを選ぶ際は、料金だけでなくサービス内容もチェックする必要があります。料金が安いという理由だけで選ぶと、従業員が使いたいサービスが少なく、せっかく福利厚生を導入したものの、十分な活用ができない可能性があります。

一般的にはサービスの種類や提携している施設・企業が多いほど福利厚生の内容が豊富で、従業員の満足度も高くなります。会員数が多いところはサービス内容も充実している傾向があるため、業界シェアを参考にしてもいいでしょう。また、サービスの中には一部の地域でしか利用できないものもあるので、自社の所在地や従業員の居住地域で対応可能なサービスがどのくらい揃っているかの確認も必要です。

さらに企業によっては、特定の福利厚生のニーズが高くなる場合もあります。女性が多い職場なら、美容や育児関係のサービスの需要が高いでしょう。スタートアップ企業やベンチャー企業なら自己啓発や資格取得関連の福利厚生のニーズが高くなるかもしれません。

企業はそれぞれ従業員のニーズを把握したうえで、それをカバーできるプランを選びましょう。

利用促進のサポート体制

福利厚生を導入するまでには、現状の分析や自社のニーズの把握が必要になります。また導入して終わりではなく、効果的に運用していかなければなりません。利用率を上げるためには、時には利用状況を分析したり、プランやメニュー内容を見直したりしなければならない場合もあるでしょう。

アウトソーシングのサービスを利用する場合には、導入から運用まで必要な時に相談に乗ってくれ、適切な提案やアドバイスを行ってくれる手厚いサポート体制があるところを選びましょう。手厚いサポート体制があるアウトソーシング先を選ぶことで、担当者の業務負担を軽減することができます。

福利厚生の利用率を高める施策

福利厚生の目的は、従業員とその家族の生活を安定させ、向上を図ることですが、企業側から見れば、従業員の採用の促進と離職の防止につながります。福利厚生制度を整備し、従業員の利用率を高めることは企業・従業員の双方にとってメリットがあります。カフェテリアプランでも利用率の向上を図ることは可能ですが、その他の方法としては下記のようなものが挙げられます。

自社の利用率が低い理由を調査する

福利厚生制度の利用率が低迷している場合には、状況を調査し、原因を分析する必要があります。従業員に対してアンケート調査を行うことは、利用率が低い原因を探る上で有効です。外部委託している場合には、委託先の企業に相談してみることをおすすめします。

福利厚生の認知度を上げる

そもそも福利厚生に対して関心が低かったり、福利厚生の中でもあまり知られていないサービスが存在していたりする場合には、制度そのものや各サービスメニューの認知度を上げていく必要があります。特に利用者が少ないメニューは、身近に利用している従業員も少ないため、埋没してしまいがちです。メニュー内容をわかりやすく説明したり、どのようなメリットがあるのかをアピールしたりするなどで、従業員の関心を高め、認知度を上げる工夫が必要です。

手続き方法を見直す

どれほど魅力的なサービスメニューでも、手続きが複雑になっていれば、従業員は手軽に利用できません。例えば、普段リモートワークで仕事をしているのにもかかわらず、ポイントの利用申請書を提出するためだけに出社しなければならないとすれば面倒です。電子申請に対応するなど、使いやすい方法に改善する必要があります。

従業員のニーズに合った福利厚生を導入する

企業としてはよかれと思っていても、実際に利用する側の従業員に魅力がなければ、サービスの利用率はなかなか上がりません。あらためてニーズを把握し、従業員の希望する福利厚生サービスを導入することも一案です。

定期的な見直しをする

サービス導入後も、従業員のライフスタイルや価値観は移り変わります。そのため、定期的に今のニーズにマッチしているかをチェックし、必要に応じてプランを見直しましょう。サービスの利用率が高いことは、満足のいくサービスが提供できていることを意味するため、問題ないでしょう。しかし、低い場合は再度ヒアリングを行うなどしてニーズをブラッシュアップすることが重要です。

より良い制度にするための改善策を講じ続けることで、従業員の満足度の向上を図れます。

まとめ

福利厚生を充実させることには、多くのメリットがあります。中でもカフェテリアプランは人気で、アウトソーシングによる多様なサービスが提供されています。運用面での課題をクリアにしながら、自社にぴったりのサービスをぜひ選んでみてください。

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