• 2024.02.15

法定外福利厚生とは?法定福利厚生との違いや種類を解説

企業が優秀な人材を獲得し、従業員のやる気をアップさせて生産性の向上をはかるために欠かせないのが、福利厚生の充実です。

福利厚生は大きく法定福利厚生と法定外福利厚生の2種類に分けられます。法定福利厚生は企業が必ず取り組まなければなりません。一方、法定外福利厚生は企業が従業員に提供する福利厚生を自由に設定することが可能です。

法定福利厚生と法定外福利厚生との両者の明確な違いは、法律によって義務化されているか否かにあります。

本記事では、福利厚生の一つである「法定外福利厚生」を取り上げ、法定福利厚生との違いを明確にしながら、その種類や導入時の費用目安を具体的に解説します。自社に合った福利厚生の導入を検討する際にお役立てください。

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目次

法定福利厚生と法定外福利厚生の違い

福利厚生には「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類があり、法定福利厚生は法律で規定されている6種類に限定されています。これらのみが法定福利厚生で、他にはありません。これに対して法定外福利厚生は、法定福利厚生以外の福利厚生すべてを指します。

法定福利厚生とは

法定福利厚生とは法律で義務付けられている法定福利厚生をさします。福利厚生の中でも健康保険法、厚生年金保険法、雇用保険法などさまざまな法律で規定され、企業が従業員に給付しなければならない最低限のものが法定福利厚生です。

法定福利厚生は、以下の6種類ですべてです。

  • 医療を受けるための健康保険
  • 介護が必要になった場合に備える介護保険
  • 老後や障害に備える厚生年金保険
  • 子育て支援のための子ども・子育て拠出金
  • 労働災害に備える労災保険
  • 失業などに備える雇用保険    

法定福利厚生の給付義務に違反した場合の罰則規定は、決して軽くありません。たとえば、事業者が法定福利厚生である健康保険への加入を怠ると、健康保険法第208条により、最長半年の懲役や最大50万円の罰金を科される可能性があります。

法定福利厚生全体の費用目安

企業が法定福利厚生のために負担する費用はこれら6種類の料率を合計して、従業員の賃金をかけることで概算できます。一般社団法人日本経済団体連合会が公表した「2019年度福利厚生費調査結果の概要」によると、2019年度に企業が従業員1人につき負担した法定福利厚生の費用は、月平均で8万4,392円でした。

参照元:一般社団法人日本経済団体連合会 2019年度福利厚生費調査結果の概要

法定外福利厚生とは

法定外福利厚生は、企業が法定福利厚生以外に従業員とその家族のため、任意で設定するプラスアルファの福利厚生制度です。

例えば住宅手当(家賃補助)や通勤手当、住宅手当や健康診断補助などが挙げられます。その他、社員食堂やスポーツジム、レジャー施設の利用、結婚祝い金・出産祝い金の支給、社員旅行やクラブ活動などもあげられます。企業が「働きやすさ」や「エンゲージメント」を向上させるために実施すること全てが法定外福利厚生、といえるでしょう。

法定外福利厚生は、国税庁が公表している条件を満たせば福利厚生費として計上でき、多くの場合は非課税となります。ただし、費用の支給のやり方や企業の負担割合などによっては非課税とならないケースもあるため、注意が必要です。

法定外福利厚生は企業が自由に設定できるため種類が豊富で、下記13種に大別できます。この13種は、独立行政法人労働政策研究・研修機構「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」の 「法定外福利厚生制度・施策」の11項目に、昨今の市場動向を取り入れ、RIZAPにて分類したものです。

  • 健康・医療関連
  • 休暇制度
  • 財産形成
  • 食事関連
  • 住宅関連
  • 働き方
  • 両立支援
  • 慶弔・災害
  • 生活支援
  • 自己啓発
  • 余暇活動
  • 高齢者

法定外福利厚生全体の費用目安

日本経済団体連合会の「2019年度福利厚生費調査結果の概要」によれば、2019年度に企業が従業員1人当たりにかけた法定外福利厚生の費用は、月平均で2万4,125円でした。

したがって、法定外福利厚生の費用を設定する場合には、従業員1人につき月2万~3万円がひとつの目安です。

参照元:一般社団法人日本経済団体連合会 2019年度福利厚生費調査結果の概要

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代表的な法定外福利厚生と各費用

法定外福利厚生の種類は、従業員の健康維持に資する健康管理・医療補助から、住宅補助や生活支援まで多岐にわたります。主な法定外福利厚生のサービス例や費用には以下のものがあります。

休暇制度

従業員が希望する休暇を取得できる職場環境を構築するために設定する福利厚生です。休暇制度を導入した場合、実施時にかかる費用負担は有給と無給の場合でそれぞれ異なります。充実した休暇制度は、労働環境が健全な印象を与えるため、企業のイメージアップが期待できます。

休暇制度の重要性は下記の調査結果グラフを見ても歴然で、61.9%もの従業員が「必要」と感じていることがわかります。

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十分に休暇が取れる職場環境は、従業員が心身ともに元気な状態で働くために欠かせません。従業員にいきいきと働いてもらうためには、法律で定められている年次休暇以外にも、目的に応じて休めるように休暇制度を整えておくことが重要です。

休暇によって従業員はプライベートな時間を充実して過ごせるようになり、仕事ではやる気やモチベーションがアップするという好循環が生まれます。その結果、従業員満足度や企業全体の生産性向上が期待できます。有給休暇は法律で企業に義務付けられている休暇のため、それ以外の休暇を法定外福利厚生として用意しましょう。

休暇制度の例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 病気休暇
  • 慶弔休暇
  • 法定日数よりも多い有給休暇
  • リフレッシュ休暇
  • ボランティア休暇
  • 年末年始や夏季の特別休暇
  • アニバーサリー休暇 

健康管理・医療

健康管理・医療関連では、従業員の定期健康診断の場合、一人1回1万円ほどで実施が可能です。日本経済団体連合会が発表した「第64回福利厚生費調査結果報告(2019年度)」によると、従業員一人あたりにかかっている費用の平均月額は約3,200円です。

健康管理や医療に関する福利厚生を充実させることにより、病気の早期発見や早期治療が可能となります。従業員がより健康的に働けるようになるため、労働生産性の向上につながります。また近年は「健康経営」といった経営手法も注目を集めており、従業員の健康状態を企業が管理し改善することで、パフォーマンスを上げようとする動きが活発化しています。

従業員満足度の向上が福利厚生導入の目的なら、健康管理を自社の制度に盛り込むことが欠かせません。従業員の健康管理を行い、健康状態を良好に保つことは生産性の向上というメリットにもつながります。

また、従業員が必要としている福利厚生として「健康管理」は2位(51.1%)にランクインしたいます。日本経済団体連合会「2019年度福利厚生費調査結果の概要」を見ても、健康・医療関連費の占める割合が多く、健康管理に力を入れている企業が多いことがうかがえます。

どれほど優秀な人材でも健康を崩してしまえば、十全な働きは期待できません。生産性向上や、離職率低下といった目的でも有効なため、ぜひ取り入れたいメニューです。

予防としての支援だけでなく運動促進やメンタルヘルス予防・改善についても促進すると従業員の健康増資を様々な面からサポートすることにつながります。

健康管理の例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 人間ドックの費用補助
  • 健康管理室の設置
  • 社内フィットネスジムの設置
  • スポーツジムや運動施設の無料または割引での利用
  • 運動インセンティブの付与
  • スポーツイベントの開催
  • カウンセラーや産業医による相談
  • 従業員50人未満の事業所でのストレスチェックの実施

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財産形成

将来に向けた財産形成も、福利厚生で必要とされやすいカテゴリーです。従業員の財産形成をサポートする福利厚生で、一人あたりの月額平均は約1,000円です。

金融庁は2019年に出した報告書で、人生100年時代を見すえて、老後の資金は夫婦で2,000万円が必要であるとの試算を発表しました。この試算を踏まえるならば、企業は従業員が老後を心配せずに長く安心して働けるよう財産形成を支援することが必要です。

財産形成のサポートは従業員の生活を安定させる一助となり、ひいては労働生産性の向上が期待できます。

財産形成の例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 財形貯蓄制度
  • 社内預金制度
  • 持ち株制度
  • 確定拠出年金制度

食事関連

従業員の日々の食事代を軽減するために行うのが食事補助です。企業が福利厚生の食事補助にかけている費用の平均は、毎月一人あたり1,800円ほどです。

食事に関する補助は、食費の軽減や健康維持などにもつながるため、求職者からも従業員からも好まれやすい福利厚生です。

食事補助を通して豊かな食生活を送れるようサポートすることにより、従業員の健康増進だけでなく、従業員満足度の向上およびモチベーションアップが期待できます。

食事補助の例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 食事手当
  • 社員食堂の設置
  • オフィス内での弁当販売
  • 食事の無料提供
  • 飲み物、菓子類の無料提供 

住宅関連

継続的にかかる費用である住宅費を補助することは、従業員の満足度や定着率向上に効果があります。住宅補助関連で支給されている額の平均は、毎月一人あたり1万2,000円ほどです。従業員業員の生活で大きな費用負担になっている住居費の補助は、多くの企業が導入している福利厚生です。

住宅費は生活関連支出の中でも特に負担が大きいため、求職者が就職先を選ぶ際に重視するポイントのひとつです。したがって、採用強化を目的としている場合には軽視できません。

住宅補助の例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 住宅手当
  • 引越し費用補助
  • 社宅の整備
  • 社員寮の整備
  • 住宅ローン補助 

働き方の多様化に対応するもの

勤務時間や勤務場所に関する自由度が高く、多様な働き方ができる職場を実現できれば、より多くの従業員に働く機会を与えられます。福利厚生の実施にかかる費用はありません。ワークライフバランスの実現が重要視されている現在では、従業員へ快適な働き方を提供する福利厚生も増加しています。

たとえば育児や介護で出社やフルタイム勤務が困難な従業員に、キャリアを途絶えさせずに働いてもらえば、優秀な人材の離職を回避できます。多様な働き方を可能にする福利厚生は、従業員のモチベーションアップにつながり、離職率の低下や生産性向上が期待できます。

多様な働き方への対応する制度例として挙げられるのはには、以下のような制度です。

  • テレワーク制度
  • フレックスタイム制度
  • 短時間勤務制度
  • 30分ごとの時間休暇
  • 定時退社を推進する制度
  • 業務の中抜けが可能になる制度

育児・介護・治療等の両立支援

育児・介護支援は、従業員が支援を必要とした場合に取得可能な制度です。費用額の平均は、月額一人あたりで500円ほどです。

育児・介護・治療などを理由に退職を希望している従業員がいても、企業が仕事との両立を支援できれば、退職せずに働き続けられる可能性があります。これまで企業の戦力として貢献してくれた従業員の力を今後も借り、生産性の向上を目指すのが両立支援です。両立支援によって従業員が安心して働き続けられる環境を整備することで、生産性の向上につながります。

両立支援の例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 託児所の設置
  • ベビーシッター代・託児料の補助
  • 認可外保育園費用補助
  • 男性従業員の育児休暇取得推進
  • 介護費用補助
  • 無期限の短時間勤務制度
  • 両立支援コーディネーターの設置
  • 法定よりも手厚い育児休暇や介護休暇
  • 病時(病後)勤務時間調整制度

慶弔災害

主な慶弔・災害補助では従業員に規定に定めた慶弔が発生した場合、お祝い金や見舞金を渡します。一人あたりの平均月額費用は500円ほどです。

従業員の喜ばしい出来事(慶事:けいじ)や不幸な出来事(弔事:ちょうじ)で金銭を渡し、企業として従業員の生活や気持ちに寄り添う意志を伝える役割を果たしています。

慶弔・災害の福利厚生は、従業員や家族を大切に思う企業であることの表れとなり、従業員のエンゲージメント向上につながります。

慶弔・災害関連の例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 結婚祝い金
  • 従業員の子どもの入学祝い金
  • 遺族年金
  • 従業員や家族の死亡弔慰金
  • 災害見舞金
  • 従業員への誕生祝い金
  • 昇進祝い金

生活支援

生活支援では、従業員の日常生活で生じる負担のサポートを行います。一人あたりの平均月額は約1,400円です。従業員の生活をサポートするために福利厚生として支給できます従業員の費用負担を減らし、従業員満足度の向上に効果があります。

生活支援の例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 被服費の補助
  • ショッピング費用の補助
  • 保険サービスの提供 

自己啓発・キャリア支援

自己啓発サービスでは、従業員の資格取得やスキルアップを支援します。奨励金として支給する場合は、費用は1回1万円~3万円程度です。

福利厚生による自己啓発のサポートは、従業員のモチベーションアップや能力向上につながるというメリットがあります。また個々の従業員が自己啓発を行い、各自の能力を高めることは企業の生産性アップにつながります。

また、キャリアアップしたいと考えている求職者に向けて、キャリア支援を福利厚生制度に含めることも効果的です。求職者から選ばれやすくなるだけでなく、人材育成上の課題解決にもつながります。

自己啓発・キャリア支援の例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 資格取得補助
  • 資格試験受験料補助
  • 海外研修制度
  • 図書購入費補助
  • 語学学校の受講費用補助
  • eラーニングや通信教育費用の補助
  • 語学やデジタル技術を身につけられるレッスンの開催

余暇・レクリエーション

余暇・レクリエーションに関する福利厚生の充実は、従業員のコミュニケーション活性化やストレス解消につながるというメリットがあります。一人あたりの月額費用は平均約2,100円です。

従業員同士の親睦を深めて、円滑に意思疎通をはかれるようにすることも、生産性の向上に大きく関わります。交流を通じて協力体制を築き、お互いの知識やアイデアを共有することなどが、生産性向上に寄与します。

余暇に含まれる宿泊代、高速バス代、タクシー代など、旅行費用の補助は幅広い人気があります。従業員が家族と一緒に利用できるサービスで、家族利用での休暇の充実もサポート可能です。従業員の家族も利用できるサービスを準備すると、利用率の向上や満足度アップが期待できます。

余暇・レクリエーションの例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 飲み会代補助
  • 運動会の開催
  • 社員旅行の料金支援
  • サークル活動補助
  • 保養施設の利用補助
  • テーマパークや映画館といったレジャー施設等の費用補助

高齢者

高齢者のカテゴリーは、高齢者が敬愛され生きがいをもって健康で安心した生活を送ることができるための福利厚生です。豊富な知識と経験を有している優秀な人材が、安心して長く働くためには定年退職後を見越した福利厚生が重要です。

定年延長、生涯現役社会の実現に向けて、今後ますますシニア層の転職市場も活発になっていくことでしょう。

高齢者カテゴリーの例として挙げられるのは、以下のようなものです。

  • 退職前準備教育(セミナーなど)
  • 定年退職後の医療保障
  • 定年退職後の保養施設、レクリエーション施設
  • OB会等定年退職後の親睦活動

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充実させるメリット

福利厚生を充実させると、企業にとってはさまざまなメリットが生じます。

  • 人材採用力の強化
  • 人材の定着
  • 生産性の向上
  • 法人税の節約につながる

関連記事:福利厚生充実のメリットとデメリット ❘ 導入すべき種類とは

人材採用力の強化

求職者が職場を決める際の重要な要素のひとつに福利厚生があります。新卒者に就活時に福利厚生について確認したことがあるかを質問したアンケートでは回答者の52.3%「ある」と回答をしています。他の企業にはない独自の福利厚生サービスがあれば、求職者の関心を集められるでしょう。

また「福利厚生に力を入れている企業=従業員を大切にする企業」というイメージが定着すると、企業の社会的な信頼度もアップします。社会的にも福利厚生は注目されているため、SNSで紹介されるなどして優良企業としての知名度が上がります。

さらに、福利厚生に資金をまわせるということは経営基盤が安定していることの証でもあります。健康経営・従業員重視の経営スタンスは会社の好感度を高めるとともに、ひいては経営者の評価も高めるでしょう。

参考:https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2019/09/monitor2020_7-1.pdf

人材の定着

福利厚生が充実していると従業員満足度が向上し、仕事へのモチベーションアップが期待できます。さらに、従業員自身の自己肯定感の高まりにも影響を与え、結果的には会社へのエンゲージメント(組織への愛着心)が芽生え、組織に所属して貢献しているという意識が強くなり、職場への定着率が上がります。

また十分な福利厚生があることにより、私生活とのワークライフバランスが充実できることで、さらに人材の定着は見込めます。

関連記事:定着率を上げる方法とは|計算式と効果的な取り組み

生産性の向上

福利厚生の中で注目されているのが従業員の健康促進を行う取り組みです。デスクワークなどが主な業務の場合は、日常的に十分な運動を行えていないという人も多いのではないでしょうか。また、リモートワークが普及したことで運動不足がより深刻な問題になっています。

そこで、健康促進の福利厚生を設けることで、従業員の心身面での健康を支援することができます。身体的にも運動習慣をつけることで日頃の業務の集中力が高まり、より主体的な働きやコミュニケーションの活発化も期待できます。

関連記事:生産性とは?向上につながる取り組み事例、課題

法人税の節約につながる

福利厚生にかかる費用は非課税になる場合があります。ただし以下の条件を満たしていなくてはなりません。

  • 法人名義で契約する
  • 全従業員が平等に利用できる

法人契約を行ったものでそのサービスを全従業員が利用できる必要があります。役員など特定の人物のみ利用できるといった場合は経費として認められないため注意が必要です。

利用規約を作成して従業員に周知することも必要です。規約に組み込んでおくことで福利厚生として明確な目的をもって取り組んでいることを示すことができます。経費として税務署に認められる条件などを確認しましょう。

また、福利厚生費として計上できるものとしては、健康診断費用、通勤費、社宅・家賃補助費など多数あります。社員旅行や忘年会・新年会も一定の条件下で福利厚生費として認められます。
(※一般的な福利厚生の解釈に基づく情報です。職種や業務内容等により異なる場合があります。詳細は税理士等にご確認ください。)

自社に合う福利厚生を導入するポイント

福利厚生サービスの導入の際には、押さえておきたいポイントがあります。

自社の従業員や企業にとって満足度の高いサービスとなるよう、以下で述べる点には注意しましょう。

福利厚生の目的を明確にする

福利厚生の目的を明確にすると、必要な予算内で満足できるサービスを導入できます。

目的をはっきりと示さずにピックアップすると、必要でないものを選んでしまったり、後々プランを追加しなければならなくなったりと、手間も費用も余計にかかってしまう恐れがあります。

例えば、採用強化や従業員満足度の向上、生産性の向上など「何のために導入するのか」という点をはっきりさせましょう。

従業員のニーズを確認する

従業員のニーズを把握するためには、導入前にはアンケートやヒアリングを実施し、意見を収集します。

福利厚生にはさまざまなプランやサービスがあり、他社の導入事例を見ていると、良さそうなものが数多く見つかるでしょう。しかし、前述の通り、従業員のニーズは企業によってそれぞれです。そのため、他企業で喜ばれたものが必ずしも自社で歓迎されるとは限りません。

実際に働く従業員の声を聞くことで、「自社に必要なものは何か」を見極めることができます。

目的とニーズを達成するためのサービスを導入する

目的とニーズを明確にし、それらを達成できるサービスは何かを検討しましょう。

サービス内容や運用方法、料金体系などはさまざまです。自社に合ったサービスを選ぶには「目的を達成し、従業員のニーズを満たすものはどれか」という視点で選定することが大切です。

定期的な見直しをする

サービス導入後も、従業員のライフスタイルや価値観は移り変わります。そのため、定期的に今のニーズにマッチしているかをチェックし、必要に応じてプランを見直しましょう。

特に注意すべきは、サービスの利用率です。数値が高いことは、満足のいくサービスが提供できていることを意味するため、問題ないでしょう。しかし、低い場合は再度ヒアリングを行うなどしてニーズをブラッシュアップすることが重要です。

より良い制度にするための改善策を講じ続けることで、従業員の満足度の向上を図れます。

導入方法

福利厚生を導入するには、自社で制度を作る方法と、社外のサービスを活用する方法があります。それぞれのメリット・デメリットを把握し、自社に合った導入方法を探りましょう。

自社で制度を作る

自社で制度を考案し、運用すればオリジナリティーのあるものが自由に作れます。特に各種手当や退職金制度など、お金のやり取り で完結するものであれば、比較的簡単に導入できます。

一方、社員寮や利用優待など外部とのやり取りが必要なものは、場所の確保や事務手続きなどで多大な費用や工数がかかってしまうことがあります。

福利厚生代行サービス(アウトソーシング)を活用する

福利厚生代行サービスを利用すると、企業に代わって福利厚生の管理・運用を代行してくれます。これまで経理や総務にかかっていた負担を軽減できます。

現在、福利厚生のサービス内容は多岐に亘るため、その全ての管理や運用を自社で行うことが難しくなっています。特にサービス内容を充実させようとすると、多方面とのやり取りや複雑な手続きに人的コストがかかりすぎてしまい、なかなか改善が進まないケースも見られます。

福利厚生代行サービスはこうした煩雑な事務作業や管理にかかる手間を削減するので、コア業務に注力でき、生産性向上にも役立つでしょう。

関連記事:おすすめの福利厚生代行サービス ❘ 選定のポイントは?

アウトソーシングする場合の導入方法

アウトソーシングする際、2つのプランがあります。

  1. パッケージプラン
  2. カフェテリアプラン

どちらも従業員が利用できるサービス自体には大きな違いはありませんが、手間を軽減したい場合はパッケージ型、オリジナル度を高めたい場合はカフェテリア型がおすすめです。

パッケージプラン

パッケージプランとは従業員が定額制で利用できる福利厚生サービスです。福利厚生サービスがパッケージのようにまとめられたプランがいくつか用意されており、価格や内容を見て企業が自社に合ったプランを選び運用します。

【メリット】
パッケージプランはホテルやレジャー、飲食店や美容、健康など様々なジャンルのサービスがセットプランのようにまとまっているため、専門的な質の高いサービスが割安で受けられます。

【デメリット】
プランの選択肢はいくつかありますが、各プラン内容は固定化されているため、企業独自の特色を出しづらく、カスタマイズ性にも乏しくなります。企業に合わせたプラン内容ではないため、中にはあまり利用しない福利厚生が入っている場合もあります。

また、プラン内容が他社と似通ってしまうため、採用活動などの際にも自社らしさをアピールしにくいかもしれません。自由度が低くなるのがこのプランのデメリットです。

パッケージプランが向いている企業

従業員の数が多く、属性の幅も広い大企業に向いているプランです。様々な年代、属性に合わせた福利厚生が入っているため、人数が多くてもそれぞれが満足できるサービスが選べます。

カフェテリアプラン

カフェテリアプランとは契約する福利厚生の内容を従業員が自由に選べるプランです。従業員には企業から一定のポイントが与えられ、その範囲内で必要な福利厚生を選んで利用するスタイルが一般的です。

【メリット】
従業員が自身のニーズに合ったサービスを選ぶことができるので、サービス利用の満足度が高くなります。利用できるサービスが固定だとどうしても社員全員のニーズを満たすことは出来ません。しかし、自社の従業員の属性やライフスタイルを考慮して、メニューを設定できるカフェテリアプランだとサービス内容に関する不公平感を軽減できます。

またポイントの上限が決まっているため、企業側が福利厚生費を管理しやすいというメリットもあります。

【デメリット】
このプランのデメリットは、カスタマイズに時間と労力がかかることです。自社に必要な福利厚生を知るために従業員へのヒアリングやアンケートなどを行っていると、実施まで時間を要しスピード感がなくなってしまいます。

また、ポイントは年度ごとにリセットされることが多く、期間内にポイントを使い切れなかった従業員が不満を感じる可能性もあります。さらに福利厚生のメニューは課税、非課税が混在しているため、コストの把握が複雑な場合があります。

カフェテリアプランが向いている企業

カフェテリアプランの特筆すべきポイントは、柔軟なカスタマイズ性です。他社と差別化をはかりたい、採用活動に自社の福利厚生をアピールしたい、従業員のニーズに合った福利厚生を充実させたいと考えている企業はこのプランが向いています。

関連記事:カフェテリアプランとは?メリット、導入の流れ、注意点を解説

福利厚生アウトソーシング会社の比較

従業員の満足度アップにつなげられる、さまざまな福利厚生アウトソーシング会社を紹介します。

関連記事:おすすめの福利厚生代行サービス ❘ 選定のポイントは?

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福利厚生倶楽部

引用元:株式会社リロクラブ 福利厚生倶楽部

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  • 契約社の73.5%が従業員数100名未満の中小企業
  • 全国の事業拠点で、各地域に密着した豊富な福利厚生サービスを提供
  • 提供サービス約10万種類
  • 7言語に対応

※1 ㈱労務研究所発行「旬刊福利厚生」 2022.06月下旬号掲載データより株式会社リロクラブにて算出

参照元:株式会社リロクラブ 福利厚生倶楽部

ベネフィット・ステーション

引用元:株式会社ベネフィット・ワン

ベネフィット・ステーションは株式会社ベネフィット・ワンが運営する、各種施設の優待や健康増進、自己啓発など多彩なサービスが強みの福利厚生代行サービスです。導入時の相談サポートなども充実しており、カフェテリアプラン形式で利用できます。従業員1人当たり月額1,000円の得々プランと月額1,200円の学得プランがあります。

  • 法人会員1,548万人で会員数No.1(2022年4月時点)
  • 約140万件以上のグルメやレジャーだけでなくeラーニングや介護など幅広いメニュー
  • 導入企業16,103社(2022年4月時点)
  • 全国47都道府県で利用可能
  • 担当者様向けに各種フォローアップセミナーなど万全のサポート体制を用意

参照元:株式会社ベネフィット・ワン

ライフサポート倶楽部

引用元:リソルライフサポート株式会社

ライフサポート倶楽部はリソルライフサポート株式会社が運営する、安価で多彩なサービスを利用したい企業におすすめの福利厚生代行サービスです。余暇支援や健康増進をはじめ、育児や介護、教育などさまざまなサービスを提供しています。月額料金は従業員数100人以上の場合は最低350円からと非常に安価ですが、100人未満の企業の場合は年会費2万円の5年契約になります。

  • 契約社数2,000社以上
  • 宿泊施設5,000施設以上、生活メニュー2,000種類以上の全てのメニューがご優待で利用可能
  • 全国に広がるリソルグループの直営施設を優待価格で利用可能
  • 少ない手間とコストで福利厚生制度を充実させることが可能となる総合的なパッケージサービス
  • 地域や世代の格差はなく、多様化するニーズに応えられる充実のラインナップ

参照元:リソルライフサポート株式会社 ライフサポート倶楽部とは

WELBOX

引用元:株式会社イーウェル

WELBOXは、株式会社イーウェルが提供するパッケージ型福利厚生アウトソーシングサービスです。高齢者支援、介護支援、女性支援などに力を入れており、ユーザー企業は多彩なサービスを受けることが可能です。料金については現在一般公開されていないので、個別にお問い合わせください。

  • 予算に応じて補強するサービスや施設、期間、回数などもカスタマイズ可能
  • 20代~60代まで、ライフステージに応じた幅広いメニューが利用可能
  • 多彩な告知媒体(冊子やWeb、メールマガジン等)で情報がしっかり届く
  • 業界最長の受付時間のセンター、利用率を向上させるプログラム等安心の運用体制
  • 便利で使いやすいスマートフォン向けアプリがある

参照元:株式会社イーウェル WELBOXサービス紹介

まとめ

福利厚生には法定福利厚生と法定外福利厚生の2種類があり、企業間で大きな差が出るのは義務化されていない法定外福利厚生です。自社の抱える課題に応じた法定外福利厚生制度を設けることで、人材採用を有利に進めたり、従業員のやる気をアップさせて生産性を向上させたりできます。

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