【2023】健康経営優良法人制度とは?認定・申請の最新情報

健康経営優良法人2023の申請が2022年10月についての情報が公表され、企業において申請への動きが活発化してきました。

健康経営優良法人認定制度とは、地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度です。

健康経営優良法人は、年ごとに申請から内定までのスケジュールが定められています。健康経営優良法人2023のスケジュールは下記の通りです。

参考:健康経営優良法人認定事務局ポータルサイト

本記事では、健康経営優良法人の概要や、申請~認定までのステップ申請にあたっての注意やポイント、ホワイト500を取得した事例等について紹介していきます。

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目次

健康経営優良法人とは

健康経営優良法人とは、従業員の健康に配慮した取り組みを積極的に行っている企業を顕彰する制度です。「地域の健康課題に即した取り組み」や「日本健康会議が進める健康増進の取り組み」をもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人が顕彰されています。

健康経営を実践している大企業や中小企業等が社会的に評価される環境を整備することを目的に、日本健康会議※1が認定しています。
※1 経済団体、医療団体、保険者などの民間組織や自治体が連携し、職場、地域で具体的な対応策を実現していくことを目的に組織された活動体

健康経営優良法人への理解をきっかけに自社の取り組みを評価・改善することで、従業員や組織が持つポテンシャルを最大限に発揮し、持続的な成長を実現するために推進されています。

健康経営優良法人の取得を目指していく場合、注意しておくべき点が1つあります。

それは、健康経営優良法人は自社の健康経営が適切に進められているかを示すための一つの指標であり、認定されること自体が目的やゴールとなってしまっては本末転倒となってしまうことです。言い換えると健康経営に正しく取り組んでいれば、自ずと健康経営優良法人も取得しやすくなります。

申請~認定のスケジュール

健康経営優良法人は、年ごとに申請から内定までのスケジュールが定められています。健康経営優良法人2023のスケジュールは下記の通りです。

参考:健康経営優良法人認定事務局ポータルサイト

最新の健康経営優良法人は2022年に申請受付があるにもかかわらず「健康経営優良法人2023」という名称であることに注意が必要です。これは、健康経営優良法人の内定・発表・認定が2023年であるためです。

申請を考えている場合、健康経営度調査の申請が開始する毎年8月頃を見据え、新年度が始まったタイミングで公開される情報をチェックしたり、過去の情報を確認しながら準備を進めていく必要があります。

また初めて申請する企業は、申請前に申請用IDを発行する必要があります。ID発行には期限があり、中小規模法人部門は2022年10月20日(木)まで、大規模法人部門は2022年10月13日(木)までとなっていますのでご注意ください。

<大規模法人部門>
2022年8月22日(月)〜2022年10月14日(金)17時 申請締め切り
<中小規模法人部門>
2022年8月22日(月)〜2022年10月21日(金)17時 申請締め切り

健康経営優良法人認定制度のカテゴリー

法人の規模によって「大規模法人部門」と「中小規模法人部門」の2部門に分かれており、それぞれで健康経営優良法人として認定されています。

大規模法人の上位層を対象とした「ホワイト500」に加え、2020年度から中小規模法人の上位層を対象とした冠を創設し、健康経営優良法人の中でも優れた企業であり、かつ地域において健康経営の発信を行っている企業を「ブライト500」として認定するとしています。

健康経営優良法人2022の認定状況

健康経営優良法人認定制度の申請数を見ると、健康経営に取り組む企業数が増加していることは明らかです。2021から2022にかけて、大規模部門では調査票の回答数は114%(2,523→2,869)増加、認定数は128%(1,801→2,299)も増加しています。

健康経営優良法人(大規模法人部門)認定状況

中小規模部門では申請数は137%(9,403→12,849)増加、認定数は154%(7,934→12,255)も増加しています。
健康経営優良法人(中小規模法人部門)認定状況

健康経営とは

健康経営とは、『従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する経営手法』です。健康施策にかかる支出をコストと考えるのではなく、『投資』としてとらえることが重要になります。

あくまで企業が用いる経営手法ですので、従業員の健康を促進することは手段であり、目的は組織の活性化・生産性の向上であり、最終的には業績向上、企業価値の向上を目指します。

取り組み方は以下の記事をご確認ください。
関連記事:【徹底解説】健康経営とは?目的や効果~具体的な取り組み方

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健康経営優良法人制度の背景

そもそも近年、積極的に従業員の健康に配慮した取り組みが進めてこられたのは「健康経営」を推進していく流れに基づいています。

健康経営とは、従業員等の健康保持・増進の取り組みが、将来的に収益性等を高める投資であるとの考えの下、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することをさします。

企業が経営理念に基づき、従業員の健康保持・増進に取り組むことは、従業員の活力向上生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上組織としての価値向上へ繋がることが期待されます。

引用:経済産業省 健康経営優良法人制度概要資料

取り組み方は以下の記事をご確認ください。
関連記事:【徹底解説】健康経営とは?目的や効果~具体的な取り組み方

そうして推進されている健康経営ですが、なぜ「健康経営優良法人」というかたちで従業員の健康に配慮した取り組みを行っている企業を顕彰する必要があるのでしょうか。

それは、健康経営に係る各種顕彰制度を通じて優良な健康経営に取り組む法人を「見える化」することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として社会的な評価を受けることができる環境を整備することを目標としているからです。

その目標を達成するために2016年度から「健康経営優良法人認定制度」がはじまり、大規模法人部門の上位層には「ホワイト500」、中小規模法人部門の上位層には「ブライト500」の冠を付加しています。

引用:経済産業省 健康経営優良法人制度概要資料

健康経営銘柄との違い

健康経営優良法人について調べていると、「健康経営銘柄」という言葉をよく目にします。健康経営優良法人の申請フローにも同列で表記されています

健康経営に優れた企業として選定される点では健康経営優良法人と同じですが、下記の点が異なります。

  • 東京証券取引所の上場会社の中から選ばれること
  • 経済産業省と東京証券取引所との共同で選定されること
  • 原則1業種1社の選定であること
  • 投資家にとって魅力ある企業を可視化し、企業の健康経営の取り組みを推進すること
  • 選定されると投資家にとって魅力的な企業として紹介されるため、株価の向上が期待できること

また、認定の先にあるものも異なります。健康経営優良法人は従業員が持続的かつ健康に働き続けられる企業へと発展することにつながるのに対し、健康経営銘柄は投資機会の創出や企業価値そのものを向上させることに重きを置いています。

健康経営優良法人の有効期間

健康経営優良法人の有効期間は1年間となっています。毎年申請の必要があり、申請のために年間スケジュールを策定し、計画的に健康経営を推進する必要があります。

また、認定されるために企業の健康課題が解決され、従業員の健康状態が改善されている必要があります。自社が大規模法人か中小規模法人かによって認定要件が異なりますので、しっかりと必要な要件を確認したうえでスケジュールを立てていきましょう。

健康経営優良法人に認定されるには

認定されるためには、内容を精査し、他社の取り組み等と比較しながら評価基準を満たしているのか調査されます。それゆえ、認定のための表面的な取り組みである、または持続的な健康経営の実現に結びつかないと判断されれば認定基準を満たすことができません。「評価項目の意義」をきちんと理解した上で、具体的な施策を練る必要があります。

大・中項目は共通ですが、大規模と中小規模部門では小項目や評価項目に違いがあり、クリアしなければならない項目数も異なるため注意が必要です。

大規模法人部門の認定要件

大規模では下記の5つの大項目と図のような中項目、小項目、評価項目が設定されています。

  1. 経営理念・方針
  2. 組織体制
  3. 制度・施策実行
  4. 評価・改善
  5. 法令遵守・リスクマネジメント

引用:健康経営優良法人認定事務局ポータルサイト 健康経営優良法人2023大規模法人部門認定要件

中規模法人部門の認定要件

中小規模法人でも大規模法人同様、下記の5つの大項目が設定されています。

  1. 経営理念・方針
  2. 組織体制
  3. 制度・施策実行
  4. 評価・改善
  5. 法令遵守・リスクマネジメント

大・中項目は共通ですが、大規模と中小規模部門では小項目や評価項目に違いがあり、クリアしなければならない項目数も異なるります。

たとえば、中小規模法人における認定要件の組織体制では、「健康づくり担当者の設置」と「40歳以上の従業員の健診データの提供」が評価項目として設定されています。他方、大規模法人の場合、組織体制は3つの小項目に分類され、「健康づくり責任者が役員以上」「産業医・保健師の関与」「健保組合等保険者との協議・連携」といった評価項目が設定されています。

引用:健康経営優良法人認定事務局ポータルサイト 健康経営優良法人2023中小規模法人部門認定要件

申請から認定までのステップ(2023版)

健康経営優良法人の認定を受けるための申請スケジュールは予め決められています。申請から認定までのステップを理解しておくことで、逆算してどのタイミングでどのような準備・施策の実施が必要かが見えてくるでしょう。

ここでは申請から認定までのステップや認定条件について説明します。

自社が大規模法人部門か中小規模法人部門かを確認

健康経営優良法人認定制度には、大規模法人部門と中小法人部門の2部門があります。どちらの部門になるかは、大規模法人部門については従業員数中小規模法人部門については従業員数または資本金の額または出資の総額によって分類されます。

従業員数が大規模法人部門に該当し、かつ、資本金または出資金額が中小規模法人部門に該当する場合は、大規模法人部門・中小規模法人部門のいずれかに申請することが可能です。(両部門に申請することはできません。)

また、従業員の定義については、「常時使用する従業員」(労働基準法第20条の規定に基づく「予め解雇の予告を必要とする者」)は対象者として含める必要があります。以下に該当する従業員以外は全て含めます。
• 日日雇い入れられる者(一箇月を超えて引き続き使用されるに至った場合は含める)
• 2か月以内の期間を定めて使用される者(所定の期間を超えて引き続き使用されるに至った場合は含める)
• 季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者(所定の期間を超えて引き続き使用されるに至った場合は含める)
• 試用期間中の者(14日を超えて引き続き使用されるに至った場合は含める)

なお、契約社員、パート・アルバイト、他社からの出向者、他社からの派遣社員等については、「常時使用する従業員」に当たらない場合であっても、健康経営の施策(食生活の改善に向けた取り組み、運動機会の増進に向けた取り組み等)の対象となっている場合は、本制度における「従業員」に含めることができます。

大規模法人部門に該当する法人

  • 「会社法上の会社等」または「士業法人」の場合

卸売業:101人以上
小売業:51人以上
サービス業:101人以上
製造業そのほか:301人以上

  • 「会社法上の会社等」「士業法人」以外の場合(※従業員数のみで区分)

特定非営利活動法人、医療法人、社会福祉法人、健保組合等保険者、社団法人、財団法人、商工会議所・商工会:101人以上
公法人、特殊法人(地方公共団体、独立行政法人、公共組合、公団、公社、事業団 等):301人以上

その他、国内法(保険業法、中小企業等協同組合法、信用金庫法、私立学校法、宗教法人法等)
に基づく法人 :

卸売業:101人以上
小売業:51人以上
サービス業:101人以上
製造業そのほか:301人以上

中小規模法人部門に該当する法人

  • 「会社法上の会社等」または「士業法人」の場合

卸売業:1人以上100人以下または資本金or出資金額が1億円以下
小売業:1人以上50人以下または資本金or出資金額が5,000万円以下
サービス業:1人以上100人以下または資本金or出資金額が5,000万円以下
製造業そのほか:1人以上300人以下または資本金or出資金額が3億円以下

  • 「会社法上の会社等」「士業法人」以外の場合(※従業員数のみで区分)

特定非営利活動法人、医療法人、社会福祉法人、健保組合等保険者、社団法人、財団法人、商工会議所・商工会:1人以上100人以下
公法人、特殊法人(地方公共団体、独立行政法人、公共組合、公団、公社、事業団 等):1人以上300人以下

その他、国内法(保険業法、中小企業等協同組合法、信用金庫法、私立学校法、宗教法人法等)
に基づく法人 :

卸売業:1人以上100人以下
小売業:1人以上50人以下
サービス業:1人以上100人以下
製造業そのほか:1人以上300人以下

※業種の分類は、日本標準産業分類に従って判断することができます。

申請から認定までのステップ

引用:健康経営優良法人認定事務局ポータルサイト

【大規模法人部門:認定までのプロセス】

  1. 健康経営優良法人認定事務局ポータルサイト「ACTION!健康経営」より申請申し込みページにアクセスする
  2. 健康経営度調査票をダウンロードし、自社の取り組み状況を記載の上アップロードする〈申し込み締め切り2022年10月21日(金)17時〉
  3. 認定審査を受ける
  4. 日本健康会議が「健康経営優良法人」を認定

【中小法人部門:認定までのプロセス】

中小法人部門で健康経営優良法人認定されるまでのプロセスは、大規模法人部門のプロセスと多少異なります。

  1. 加入している保険者(協会けんぽ、健康保険組合連合会、国保組合等)が実施している「健康宣言事業」へ参加する
  2. 健康経営優良法人認定事務局ポータルサイト「ACTION!健康経営」より申請申し込みページにアクセスする
  3. 健康経営優良法人認定申請書をダウンロードし、自社の取り組み状況を記載の上アップロードする〈申し込み締め切り2022年10月14日(金)17時〉
  4. 認定審査を受ける
  5. 日本健康会議が「健康経営優良法人」を認定

中小規模法人部門では、所属している保険者(全国健康保険協会および健康保険組合)が健康宣言の取り組みをしていないと申請できません。まずは保険者が健康宣言しているかどうかを所属している保険者に問い合わせる必要があります。

もし加入している保険者が健康宣言事業を実施していない場合には、各自治体が実施する健康宣言事業への参加をもって代替可能です。また保険者と自治体のいずれも健康宣言事業を実施していない場合は、自社独自の健康宣言をもって代替え可能です。

関連記事:健康宣言で健康経営をスタート!取り組み方法と具体例

提出後の評価結果について

経済産業省により、令和3年度健康経営度調査に基づく2,000社分の評価結果が公開されています。

健康経営度調査は、1年間の健康経営の状況を報告するものです。そして今後の健康経営の取り組みをしていく際にもっとも役立つのが、健康経営度調査フィードバックシートです。フィードバックシートを確認することで自社の健康経営の状況やどうしてその評価点となったのかがわかる大切な資料です。

令和3年度(2022)に健康経営優良法人に申請した企業はこのフィードバックシートを読み解いて、令和4年度(2023年度)の健康経営度調査の準備をすすめていきましょう。

健康経営の実践にあたっては、経営層のコミットメント、組織体制の整備、自社の課題に応じた施策の実行等に取り組み、それらを継続的に改善するとともに、自社にとって重要なステークホルダーに対し、健康経営の取組状況やその成果等に関する情報を積極的に開示していくことが重要です。近年では、人を大切にする企業として、従業員や求職者、更には取引先企業からの評価が高まっているほか、将来的な成長が見込まれる企業として、機関投資家による投資判断での活用が進んでいます。
こうした状況を踏まえ、健康経営の取組強化及び情報開示を促進し、健康経営に対する社会的な評価が更に高まることを目指しています。
引用:経済産業省「令和3年度健康経営度調査に基づく2,000社分の評価結果を公開しました」
フィードバックシートには以下の内容が掲載されています。
  1. 健康経営度評価結果(総合順位と総合評価)
  2. 評価の内訳(総合評価、経営理念・方針、組織体制、制度・施策実行、評価・改善)
  3. 評価の変遷(直近5回の評価結果)
  4. 評価の詳細分析
  5. 健康経営の戦略(経営上の課題と期待する効果)
  6. 具体的な健康課題への対応(具体的な施策とその効果)
2,000社分の評価結果は業種別でも確認ができるため、自社との比較がしやすいでしょう。
また、各社がどういった狙い・課題から健康経営を実践しており、そのためにどういった施策を行い、その結果がどうだったかの効果検証結果までレポートされているため、参考にすべき資料になります。

申請・認定の変更点とポイント

健康経営優良法人制度は、実施年度ごとにいくつか変更される事項があります。それらを事前に把握し、申請をすすめていくことが大切です。

申請認定料について(2023からスタート)

健康経営優良法人2023の申請より、申請認定料が有料化されています。

【大規模法人部門】
◎認定申請料 80,000円(税込88,000円)/件

※グループ会社との合算で申請する場合、申請主体となる法人80,000円(税込88,000円)に加え、同時認定の対象となる合算1法人あたり15,000円(税込16,500円)を加算する

※健康経営度調査への回答のみを行う場合、認定審査は行わないため認定申請料は不要となる

【中小規模法人部門】
◎認定申請料 15,000円(税込16,500円)/件

健康経営優良法人2023の調査のポイント

【情報開示の促進】
健康経営度調査フィードバックシートの項目に、経営層のコミットメントや施策のアウトプットに関する定量的な情報が追加されています。

【業務パフォーマンスの評価・分析】
業務パフォーマンス指標を活用し、健康経営の効果の見える化を促進するため、アブセンティーイズム(傷病による欠勤)、プレゼンティーイズム(出勤はしているものの健康上の問題によって完全な業務パフォーマンスが出せない状況)、ワークエンゲイジメント(仕事へのポジティブで充実した心理状態)の経年変化や測定方法に関する開示状況について設問が追加されています。

【データ利活用の促進】
健診情報やライフログデータ等のPHR(パーソナルヘルスレコード)の利活用に関する検討が官民双方で行われていることを踏まえ、従業員のヘルスリテラシーの向上を促すための取り組みとして、健診情報等を電子記録として閲覧するための環境整備について評価されています。
また、効果的・効率的な保健事業の実施のため、企業等から保険者に対する「40歳未満の従業員の健診データの提供」についての設問が追加されています。

健康経営優良法人2022の変更点

大規模・中小規模部門に共通する変更点として、申請フローの改善があります。

従来、申請書への押印や郵送が必要でしたが、2021年度からは完全電子化に移行しました。また、スケジュールや認定要件についても細かい変更があります。

大きな変更点としては、「健康経営の評価・改善に関する取り組み」が必須になりました。どのように評価し、具体的に何を評価項目としているか、評価を基に改善を行っているか、社内での評価内容の共有状況についての項目が新設されています。

ここからは健康経営にただ取り組むだけでなく、しっかりと効果を見える化し、投資対効果を高めていくことが必要とされていることが読み取れます。

また、「喫煙率低下に向けた取り組み」「年齢が40歳以上になる従業員の健診データ提供」などの項目が加わりました。

その他に、健康宣言事業の取り扱いやブライト500評価のウェイト、PCDAの強化などについて変更が行われています。

過去の変更点

過去には、実行しなくてはいけない施策の必須項目数が変更されました。また評価項目の内容や数も、幾度も変更されており、今後も社会情勢などを鑑みて評価項目の追加や削除、変更される可能性があります。近年は、評価すべきポイントで「投資対効果」や「見える化」が重要視される傾向にあります。

健康経営優良法人に選ばれるメリット

健康経営優良法人に認定されると、組織全体の意識を変革したり、人材の確保につながるといったメリットが享受できます。ここではメリットについて解説します。

引用:経済産業省ニュースリリース 「健康経営銘柄2023」・「健康経営優良法人2023」の申請受付開始!

健康経営推進による意識改革

健康経営を推し進めることは、組織全体の意識を醸成していくことに直結します。

一例を挙げると、認定基準の中には「職場の活性化」という小項目でコミュニケーションの促進に向けた取り組みを進める必要があります。

従業員にコミュニケーションを取ることの重要性を説き、さらに円滑なやり取りを行うためのコミュニケーションツールを導入することで、結果としてこれまで以上に意識的にコミュニケーションを重要視するようになります。

このような取り組みは、社内の働きやすさや、互いが協力的になることで仕事の効率やモチベーションアップにもつながり、心身ともに健康で、快適に働けるようになります。ひいては企業の生産性向上や業務効率化に寄与するのです。

実際に認定を受けた企業は大規模・中小規模問わず、従業員の健康への意識が向上し、更なる推進に向けて取り組むようになったことがうかがえます。

健康経営優良法人認定による変化や効果(2017)

参照:経済産業省 ヘルスケア産業課「健康経営の推進について」令和2年9月

人材確保につながる

健康経営への取り組みによって、採用募集・求人への応募者の増加が見込めます。

生産性向上や業務効率化にまで効果が波及すれば、従業員にとって時間外労働の是正や有給休暇を取得しやすくなるなどのメリットが生まれます。すなわち、働きやすい環境が整ってきたことを意味し、社内外からポジティブな評価を受けやすくなります。さらにより多くの就職希望者と接点をもつことができ、優秀な人材を獲得しやすくなります。

また、離職率の低下も実現できます。従業員の心身をケアできる体制が整っていれば、健康に支障をきたすようなトラブルや困りごとが離職に結びつく前に適切な対応ができるようになります。そのため、健康上の理由による退職者が減少するのです。少子高齢化が進み、人材の確保が難しくなっている今の時代だからこそ、健康経営を通じて人材の確保に注力する必要があります。

企業イメージが向上する

健康経営優良法人を取得すると、経済産業省のホームページ等で社名が公表され、従業員の名刺や自社のホームページ等でロゴマークを使用することができるようになります。

健康経営優良法人_ロゴマーク2021

社外に向けてアピールすることで、従業員の健康に配慮した取り組みを行っている優良企業であると広く認知されるようになります。いわゆる「ホワイト企業」と評価されることで、企業イメージが向上し、取引先や投資家からの信頼を集めることができます。ひいてはビジネスチャンスの拡大や新事業への投資など、自社の成長につなげていくことができます。

インセンティブが受けられる

現在、多くの自治体や金融機関において、健康経営優良法人に認定された企業に対して優遇措置を展開しています。自治体においては、自治体が設定する優良法人として認定したり、公共事業の入札時に加点があったりします。また金融機関においては従業員向けの住宅ローン金利を優遇するサービスなどがあります。

具体例を挙げると、長野県が提供する中小企業融資制度では、健康経営優良法人の認定企業を対象に、運転資金の貸付利率を引き下げる優遇を行っています。また、東京海上日動火災保険では、特定の保険商品において、5%の割引を実施しています。

このようなインセンティブを用意する企業や自治体は、年々増えています。今後もますます増加すると考えられるため、健康経営優良法人を取得すれば、より多くの優遇を受けられるのです。

認定された企業の取り組み事例

認定を受けた企業の取り組み事例を知ることで、今後どのように取り組めばよいかが見えてくるかもしれません。実際に認定を受けた企業事例について紹介します。

大規模法人部門の事例

大規模法人部門では、企業規模が大きいながらも自社に合った課題と対策を実施し、効果を上げている事例がたくさんあります。

ホワイト500を取得│株式会社ベネッセホールディングスの事例

2021年、ベネッセグループでは健康施策の取り組みの多くをオンラインで行い、様々な施策を通して従業員の健康増進を図りました。

その取り組みが評価され『健康経営優良法人2021』の「大規模法人部門」1,801法人のうち、さらに上位500法人である「ホワイト500」企業としての認定となりました。

ベネッセグループは、比較的若い従業員が多く、病気の人が多いわけではありませんが、生活習慣病予備軍については気を付ける必要があり、生活習慣病の予防としてポピュレーションアプローチをいろいろ実施してきた過去がありました。

しかし、健康無関心層が集まらず毎回関心のあるメンバーしか集まらないなど健康施策に関して苦戦を強いられている現状を変えるため、RIZAPの健康セミナーの導入を実施しました。

参加満足度は97.5%と高く、2019年度以降、参加申込人数は翌年に4倍、翌々年には9倍もの推移を遂げる結果となりました。

2020年度より運動不足に悩む企業が増えている中、上記の取り組みの末「運動習慣がある」と回答した割合が毎年向上しています。

2年間で9倍の参加申込数の増加を達成し、健康風土醸成につながっていると考えられます。また、健康や運動への取り組みが定着し自発的な動きがでてきました。

benesse_運動習慣者比率

※RIZAPウェルネスプログラム導入による直接的な効果を実証するものではありません。
参照:https://benesse-hd.disclosure.site/ja/themes/154

導入事例
ベネッセホールディングス様の事例資料

健康施策の参加者数が2年で9倍に!従業員の運動不足の解消に成功!
従業員の働きがいスコアも向上した健康経営推進とは?

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●2019年度
対面形式でのRIZAP健康セミナーを開催●2020年度
コロナ禍につきオンラインでRIZAPの「5minトレーニング」という短時間で運動を行うセミナーを10回連続 (10営業日連続)で開催

●2021年度
毎週金曜日のランチタイムに10週連続でにRIZAPの「5minトレーニング」を開催
および女性向けの健康セミナーの開催

ホワイト500への認定に対してRIZAPが少しでも携わることができたのはもちろんですが、ベネッセグループの従業員さまの健康増進にお役立てできたことは、とても嬉しく思っております。

2022初選定|従業員の健康意識・行動が変容:豊田合成株式会社の事例

豊田合成株式会社では、事業活動を推進するには従業員が年齢を重ねても元気でいきいきと働ける支援が不可欠だと考え健康経営をすすめています。健康への取り組みを従業員任せにせず、相互啓発型で実施していくため「職場単位での健康づくり活動」を全社的に展開しました。結果的に2020年度には9割の職場で活動が行われています。

実施されている内容としては、食生活の改善に向けて社員食堂で野菜とたんぱく質を効果的にとれるメニューを提供しているほか、運動習慣の定着を目的とした各種施策を拡充するなど幅広く取り組まれました。

職場単位での相互啓発型の健康づくりを行った結果、定期健診の問診票で「食事に気を配っている」と回答した人の割合は、2019年度の59.4%から2020年度は69.7%に改善。「運動を習慣化している人」と回答した人の割合は同じく20.7%から23.3%に増加しました。従業員の意識や行動に変化が表れています。

\RIZAPでは運動定着のための各種メニューを展開中/

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引用:2022健康経営銘柄 選定企業紹介レポート

2022初選定|「誕生月健診」で健康維持増進:ヤマハ株式会社の事例

ヤマハ株式会社では、「社員とその家族の健康は会社の財産」とするヤマハグループ健康宣言を行い健康経営を推進しています。「定期健診受診はゴールでなくスタート」と位置づけ20年前からはじまった誕生月健診が健康維持増進の根幹となっています。

従業員の健康意識と健康に関する知識の向上を目指して受診者全員に対し、受診日の午前中には健診結果に基づき医師診察・保健指導・集団健康教育を実施しています。集団教育のテーマは前年度の健診結果などから検討し毎年変更されています。

教育結果の一つとして、誕生日月健診導入前は36.2%だった喫煙者率が、2020年度には10.7%まで低下しました。独自の健診が健康リスクの低減を実現しています。

\RIZAPでは健診結果を用いた健康セミナーも展開中/

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引用:2022健康経営銘柄 選定企業紹介レポート

2022初選定|睡眠の質向上に取り組む:株式会社愛和銀行の事例

株式会社愛和銀行では「人」を最大の財産とし、従業員の生産性や働きがいを高めるために健康経営を推進しています。

近年、健保組合による健康スコアリングレポートで健康睡眠習慣リスクが高い結果であったことから、睡眠習慣改善によって生活習慣病の発症リスクを抑える取り組みを実施されています。

「帰宅時間が遅くなると睡眠時間が短くなる」との仮説に基づいて時間外労働の削減に積極的に取り組んだ結果、一人当たりの時間外労働時間(年間)は2016年度172.8時間から2020年度117.6時間まで減少しました。2021年の従業員アンケートでは、平日の平均睡眠時間が6時間未満は45.7%、5時間未満も7.7%まで減少しました。

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引用:2022健康経営銘柄 選定企業紹介レポート

中小規模法人部門の事例

従業員規模の少ない中小規模法人部門でも、自社の課題抽出を丁寧に行い、対策・実施をしたことで効果を上げている事例が様々あります。

就業中にフィットネスタイムを設けて不調改善:株式会社エイジェントヴィレッジの事例

株式会社エイジェントヴィレッジでは、将来にわたって安心とやりがいを持ちワークエンゲイジメントの高い会社を目指して、社員に長く安心して働いてもらうため社員の健康づくりに取り組んでいます。

テレワークの推進と比例して、肩こり・頭痛・眼精疲労に悩む社員が増加しプレゼンティーイズムが悪化したことから、フィジカル面での課題抽出と全社員で行う朝礼時のストレッチや15時から15分間のテレワーク中のフィットネス、運動習慣をつけるウォーキングイベントの実施、着座時や歩行時などに良い姿勢を意識する取り組みが行われました。

2021年8月の健康アンケートの結果で、眼精疲労に悩む人の偏差値が25%改善、デスクワークの姿勢が悪い人の偏差値が25%改善しました。

\RIZAPではテレワークや勤務時間中に簡単に実践できるプログラムも展開中/

法人向けウェルネスプログラム資料(無料)のダウンロードはこちら 

引用:健康経営優良法人2022(中小規模法人)認定法人取り組み事例集(令和4年3月発行)

食習慣の改善に注力:大垣タクシー株式会社の事例

大垣タクシー株式会社では、健康経営アドバイザーのすすめで健康経営に取り組むようになりました。従業員を対象とした健康習慣アンケートで、「食べ物に関して健康を意識しているか」という問いに対して、「6カ月以内に健康づくりを始める意思がない」と回答する者の割合が25%と、ほかの項目に比べて高かったため課題設定を行いました。

健康を意識した食べ物、食べ方について「6カ月以内に健康づくりを始める意思がない」という従業員の割合を減少することを目標に、食生活に関する情報提供と外部機関提供の食事・栄養管理支援アプリを従業員に無償で配布し、食生活、食習慣の継続的な改善につなげる取り組みを実施しました。

施策をスタートしてから10カ月後に、従業員に健康習慣アンケートを行ったところ、食べ物に関して「6カ月以内に健康づくりを始める意思なし」と回答した者の割合が25%から13%に減少し、食習慣の改善を通して健康を意識する者が増えました。

\RIZAPでは食事での行動変容を強力にサポートするプログラムも各種展開中/

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引用:健康経営優良法人2022(中小規模法人)認定法人取り組み事例集(令和4年3月発行)

RIZAPによる健康経営の推進事例

RIZAPでは、法人に向けて健康増進サービスを提供しており、健康経営の推進をサポートしています。

  • ヘルスリテラシーの向上
  • 保健指導
  • 健康増進・生活習慣病予防対策
  • メンタルヘルス対策

などの認定要件を満たすことが可能なサービスを提供しています。

初めての方に
「RIZAP健康経営スタートガイド」

本書はこれから健康経営に取り組もうとしている企業のご担当者へ向けた健康経営のためのスタートガイドです。健康経営に取り組むメリットなどを記載した全30ページの保存版です。

資料ダウンロードはこちら

RIZAPウェルネスプログラムは2021年12月時点で、すでに約1,600社以上に導入されており、参加者満足度は98%と非常に高いプログラムとなっています。
※セミナー開催後アンケート集計 2020年10月~2021年7月 N=10,613

健康セミナーは15種類提供しており、オンライン・オフラインどちらでも実施が可能です。講座形式・実践形式を交えた内容のセミナーになっており、健康意識の向上だけでなく行動変容にまで導くことが特徴です。

健康セミナー開催のポイントはこちら

運動習慣者率20%UP株式会社シマキュウの事例

健康経営において、重要な事は健康課題へ効果的な対策を実施することです。

株式会社シマキュウでは、健康経営の取り組みとして以下を実施しており、実際に健康診断の数値に効果が表れています。

  • 自動販売機にカロリー表示
  • 階段に消費カロリー表示
  • 健康診断の意義、必要性を全社員に通知
  • 特定保健指導の利用
  • 体組成計、血圧計、視力測定の設置
  • 全社員へ体組成計の配布
  • 全社員へRIZAP補助職の配布
  • 禁煙推進ポスターの掲示 など

健康経営の取り組みとして、RIZAPウェルネスプログラムを導入しました。

株式会社シマキュウ 運動習慣者比率

社長が率先して健康経営を推進し、RIZAPウェルネスプログラムを3ヶ月間実施した結果、1年後の健康診断の結果では運動習慣者比率が2倍以上に向上しました。

【RIZAPウェルネスプログラム導入結果】
約8割の従業員が健康数値に何らかの問題がある有所見者であり、メタボ、高血圧症、糖尿病などの生活習慣病を抱える従業員が多い状況でした。

そこで、社長が従業員一人ひとりと面談し、「健康を気遣った生活に変えて欲しい。大病せずいきいきと働いて欲しい」と想いを伝え、最終的には健康施策への参加率は100%になりました。

導入したRIZAPウェルネスプログラム「結果にコミット®コース」では、3ヶ月間RIZAPトレーナーが一人ひとりに合った生活習慣の定着をサポートしています。

業務時間内に実施し、健康意識の向上だけでなく、体重が平均6.2kg減、体脂肪率平均4.3%減と従業員全員が健康を手に入れる結果となりました。

株式会社シマキュウ 導入効果

実施後も、健康をテーマにする日常会話がうまれたり、運動習慣が定着し、富山マラソンに参加する従業員が初めて出てくるなど、健康文化が醸成されていることが分かります。

ヘルスリテラシーが向上│地方職員共済和歌山県支部の事例

2020年度、地方職員共済組合和歌山県支部様でRIZAPのセミナーを実施いただきました。
「若年層の肥満率増加」「集客力を強めたい」「40歳以上の生活習慣病の増加」「対面開催が難しい状況」「家族の健康意識も向上させたい」という課題をお持ちの中、3回に分けてRIZAPのセミナーを開催したところ、延べ535名にご参加いただきました。

オンラインセミナーにすることで参加ハードルを下げるだけでなく家族参加も可能となり、知名度のあるRIZAPがコラボレーションすることで集客力アップをサポートしました。
また、個人個人が好きなテーマを選んで参加できるよう、導入編、運動編、食事編の3回で知識の習得が幅広く行える構成にしたり、単発参加も可能とし、各回でより深い知識が得られることで継続参加を促進することができました。

各回で参加者アンケートを実施し、「参加前、健康に対する意識はどの程度ありましたか?参加後、健康に対する意識はどの程度ありましたか?」という質問を設けたところ、下記のような回答を頂くことができました。

1回目の開催前に実施したアンケートでは、健康に対して、「必要性は理解しているが行動に移せていない」という回答者が17名がいました。

ですが、開催後には17名全員の意識変容が見られました。「近いうちに行動する」あるいは「明日から実践する」「既に行動しているものにプラスする」にシフトしていました。

そして、最も特筆すべき点は、1回目は健康行動を既に実施している割合が20.7%だったのに対し、その2ヶ月後、2回目セミナーの開催前は「すでに健康行動をしている」人の割合が53.1%にまで増えています。

更にもう2ヶ月後の3回目の開催時にも、48.6%が「すでに健康行動をしている」と回答されています。

このことから

・短期的ではなく長期的に捉えて研修機会を設ける
・様々なテーマでアプローチする

などの要素がうまく奏功し、参加者の意識変容から行動変容にシフトさせ、更に習慣化にも繋がったということが数値で表れています。

このような開催アンケートはRIZAPウェルネスプログラムのオプションではなく標準サービスとしてご用意しています。セミナーラインナップや価格、他社の事例など、気になる点がありましたらご相談ください。

まとめ

本記事では、健康経営優良法人について、また認定に向けたポイントと事例をご紹介しました。

「認定要件をクリアするために施策を講じる」のではなく、「健康経営に必要なことに取り組んだ結果、健康経営優良法人に認定される」という順序に意義があることをしっかりと理解しておきましょう。

健康経営の実現にあたり、RIZAPが提供すべき価値は『従業員一人ひとりの健康を通して人財価値を高める』ことだと考えています。

人生100年時代を見据え、従業員が健康で働きがい・生きがいをもって輝き続けられるようこれからもサポートしてまいります。

初めての方に「RIZAP健康経営スタートガイド」

本書はこれから健康経営に取り組もうとしている企業のご担当者へ向けた健康経営のためのスタートガイドです。健康経営に取り組むメリットなどを記載した全30ページの保存版です。

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