運動不足の実態
厚生労働省が行った「国民健康・栄養調査」によると、令和元年において、運動習慣のある人の割合は男性が33.4%、女性が25.1%の結果でした。特に、過去10年間で女性の割合が減少しています。
また、1日に歩く歩数の平均値は男性が6,793歩、女性が5,832歩との結果が出ています。10年前の歩数の平均値は男性が7,214歩、女性が6,352歩であったことから、過去10年間で男女問わず、歩数が減少してきていることが見受けられます。
次に、スポーツ庁が行った「スポーツの実施状況等に関する世論調査」によると、令和3年度における運動やスポーツを実施する理由で、最も回答が多かったのは「健康のため」の76.2%でした。これはコロナ禍の影響により、健康や体力の増進への意識が大きく高まったことが理由であると考えられます。
しかし、コロナ禍が始まった令和2年度の調査における、同じ回答の79.6%から若干減少しているのは、時間の経過により、健康や体力の増進への関心が薄れてきている傾向にあることが原因でしょう。
さらに、運動・スポーツを実施する理由として、次に多い回答が「体力増進・維持のため」「運動不足を感じるから」でした。したがって、健康維持や体力向上を目的として、運動・スポーツを実施している人が多数派のようです。
また、運動が出来ない阻害原因として「コロナウィルス感染症対策によるスポーツの必要性 に対する意識の変化」も理由の一つも上がっており、運動に対する意識にコロナ禍の影響が見て取れます。
その一方で、「運動不足を感じますか」の質問では、「運動不足を感じている」と回答した人は男性が74.1%、女性が81.6%に達しています。一方で、「直近1年の運動頻度」では、「3ヶ月に1〜2日」の94.9%が最も多くなっています。
テレワークで進む運動不足
コロナ禍による生活習慣の変化も、運動不足に影響を与えています。RIZAPは2021年と2022年に、企業の健康管理担当者を対象にアンケートを行いました。
その中で、テレワークを導入した企業に対して、テレワークを「導入する前」と「導入した後」で、従業員の健康面における変化の有無を調査したところ、約8割の企業が「変化あり」と回答したのです。
2021年と2022年の双方とも、最も多い回答が「運動不足」でした。その背景には、テレワークを要因とした、1日の身体運動量の減少が影響していると考えられます。
通常は毎日の通勤により、徒歩移動や階段の往復、電車内での揺れ対応などで、ほんの少しでも運動が生じるため、筋力が使われています。しかし、テレワークが導入された結果、通勤時に比べ身体活動量は低下してしまいます。例えば、中高年の人が 1ヶ月間、座位生活を続けた場合、運動で強化しないと、脚の筋力が7%衰えると言われています。
また、メンタル面への影響も無視できません。テレワークでは業務に関する困りごとや悩みごとがあっても相談が出来ない場合や、同僚や上司が従業員のメンタル不調にすぐ気付くことができず、結果的に病んでしまう可能性があります。
コロナ禍によって生活様式や働き方が変化することで、運動不足だけでなく精神的に影響を受け、心身に健康被害が及ぶ「健康二次被害」が問題視されています。テレワークの導入を検討している企業は、従業員の心身面の影響について、しっかり吟味しておくことが、今後の課題となるでしょう。
運動習慣の改善意思
このような状況のなかで、心身の不調を防ぐために「運動習慣を改善しよう」という人は、どれほどいるのでしょうか。
「国民健康・栄養調査」によると、運動習慣を改善する意思について、「関心はあるが改善するつもりはない」と回答した人が最も多く、男性が23.9%、女性が26.3%でした。BMIの状況別で見ると、男性の場合は痩せている人ほど、運動習慣の改善に関心が薄く、女性の場合は痩せている・普通・肥満のいずれの場合においても、「関心はあるが改善するつもりはない」の回答が最も多くなっています。
一方、現時点で運動習慣がある人については、男女ともに「すでに改善に取り組んでいる(6ヶ月以上)」の回答が最も多いようです。このように、運動習慣がある人とない人の間で、その意識に大きな差が生まれていることがわかります。
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運動不足の影響
運動不足のリスクはさまざまに謳われていますが、肥満や生活習慣病など従業員の健康被害を生むだけでなく、企業の経営にも大きな悪影響を与えます。運動不足によるリスクを軽減するには、具体的な影響を把握して、企業の実態に合わせた対策をすることが大切です。
運動不足が与える影響を詳しくご紹介します。
健康リスク
運動不足は、生活習慣病の発症リスクを増大させます。平成8年12月17 日公衆衛生審議会意見具申「生活習慣に着目した疾病対策の基本的方向性について」によると、生活習慣病とは、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」と定義されています。
引用:https://www.mhlw.go.jp/www1/houdou/0812/1217-4.html
運動不足が招く生活習慣病には、インスリン非依存糖尿病、肥満、高脂血症(家族性のものを除く)、高血圧症等が挙げられています。また、心筋梗塞や脳卒中などの命を脅かす疾患も発症しやすくなり、死亡リスクが高まるので注意が必要です。
平成30年9月に厚生労働省健康局健康課より発表された「身体活動・運動を通じた健康増進のための厚生労働省の取組み」のなかでは、日本では運動不足が原因で毎年5万人が死亡しているとされています
さらに、厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況」の統計では、主な死因別死亡数の約56%を生活習慣病が占めていることが分かります。
運動不足は、身体面だけでなく精神面にも大きな影響を与えます。運動不足によって自律神経が乱れると、気持ちが不安定になり、不安やイライラなどを感じやすくなります。また、不眠や疲労感にもつながり、うつ病やその他の精神疾患のリスクを高める危険性があるのです。
経営リスク
運動不足によって従業員へ健康被害が生じると、企業経営にも大きな影響を及ぼします。従業員が生活習慣病や精神疾患を患ってしまえば、離職率の増加や労働力の減少につながる危険性も高まるでしょう。
このような問題を未然に防ぐためには、運動不足が企業に与える影響を理解し、実情を把握したうえで対策に取り組むことが重要です。
安全配慮義務違反
運動不足の影響として、企業が従業員へ果たすべき「安全配慮義務」に違反するリスクがあります。
安全配慮義務とは、労働契約法の第5条で「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」と定められている内容のことです。
引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=419AC0000000128
安全配慮義務に違反した場合、民法第415条第1項に定める「債務不履行」による損害賠償を請求される可能性があります。同条同項には「債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。」と定められています。
引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089
万が一、運動不足によって従業員の心身に被害が生じてしまうと、生命や身体等の安全を確保できていないとして、安全配慮義務違反となりかねません。そうならないよう、従業員個人に全面的な健康管理を任せるのではなく、企業としても健康施策を実施することが大切です。
業績の悪化
運動不足によって従業員が病気などの健康問題を抱えると、仕事のパフォーマンスが下がり、業績の悪化につながります。
従業員が健康問題を抱えた状態で出勤すると、十分なパフォーマンスを発揮できず業務の生産性が低下します。この状態を「プレゼンティーイズム」といいます。プレゼンティーイズムが悪化すると、従業員が欠勤してしまう「アブセンティーイズム」を招きます。
プレゼンティーイズムを放置すると、アブセンティーイズムによって結果的に労働力が不足します。その不足分をカバーする従業員の負担が増えることで、その従業員も心身の健康に異常をきたすなど、さらなる悪影響につながるリスクが高まるのです。
そうなれば、既存の仕事を回せなくなったり、新規の仕事を受注できなくなったりと、業績にも大きな悪影響を及ぼします。このように、運動不足の解消は従業員個人だけでなく、企業全体で取り組むべき課題なのです。
運動不足解消・習慣化の対策
運動習慣の改善によるメリットを掲げても、運動習慣はなかなか改善されません。一体、何が改善を妨げているのでしょうか。
「国民健康・栄養調査」によれば、運動習慣の定着を妨げている理由を質問したところ、「仕事(家庭・育児)で忙しくて時間がない」と回答した人は男性が36.9%、女性が39.0%と男女問わず、最も多い結果でした。
また、「スポーツの実施状況等に関する世論調査」によると、運動やスポーツを実施する頻度が増えた理由について、最も多かった回答が「コロナ禍の影響で仕事が忙しくなくなったから」です。しかし、今後コロナ禍の影響が減少していくと、仕事が再び忙しくなり、運動やスポーツを実施する機会や意欲が減少してしまうことが考えられます。
以上から、日々の忙しい仕事の合間に行うスポーツや運動が、現代の人たちにとって敷居が高く、運動習慣の改善を妨げていることが見て取れます。
こうした調査を踏まえた上で、個人や組織において運動を習慣化していくには、どのような取り組みや施策を行っていくべきでしょうか。
個人でできる習慣化へのポイント
生活改善も習慣化することで効果を生みます。習慣化のために個人でできるポイントは3つです。
- 日常生活や習慣と結びつけること
- 小さな達成感や成功体験を励みにすること
- 複数人で楽しみながら実践すること
生活の中に運動を取り入れる
生活の負担にならないためにも、運動を生活の中に取り組むことで習慣化へ繋がります。
- 朝 (散歩をする、ラジオ体操をする、ストレッチをする)
- 通勤(広い歩幅で早歩きをする、自転車通勤をする、電車の中でながら運動をする)
- 家事(大きな動作で身体の動きを意識して掃除や洗濯をする、合間にながら運動をする)
- 仕事(移動に階段を使う、遠くのトイレまで歩いて行く)
- 休憩(散歩をする、テレビをみながらストレッチをする)
- 夜 (テレビを見ながらストレッチをする、洗い物中にながら運動をする)
最初から無理をすると思わぬ事故やけがにつながる恐れがあるので、運動をする時間は少しずつ増やしていくことがポイントです。
目標設定をする
運動の習慣化には目標設定も効果的です。ここで重要なのが、目標設定はポジティブな動機付けで行うことです。
ネガティブな動機だとすぐに行動に移せますが、モチベーションが保ちにくく長続きしません。目標設定は運動を続けることで叶えたい自分の姿を想像したポジティブな動機付けを行いましょう。設定した目標を達成することで、達成感を得ることができ運動を習慣化できます。
誰かと実施する
複数人で運動に取り組むことも有効な方法です。
家族や友人と一緒に運動をしたり、サークルなどの地域コミュニティに参加したり、誰かと実施することで「みんなが頑張っているから自分も頑張ろう」と思える環境を作ります。
他にも、周りに目標の宣言や、誰かのために頑張ると決めることも習慣化に有効です。ひとりで続けるのが不安な人は、周りを巻き込んで複数人で運動しましょう。
組織でできる習慣化へのポイント
企業などの組織が行う運動習慣化の取り組みは、従業員の生活習慣病予防だけでなく、仕事のパフォーマンス向上などに大きく効果を発揮します。従業員生活習慣病を防ぐための取り組みとして、以下の2点が挙げられます。
- 運動セミナーで運動習慣への”キッカケ作り”を行う
- 福利厚生で運動を促進する
- 健康経営オフィスで健康を保持・増進する行動を誘発する
運動セミナーで運動習慣への”キッカケ作り”を行う
運動セミナーとは、従業員の運動不足解消のみならず、コミュニケーションの機会促進も目的としたセミナーです。
セミナーは運動不足による健康リスクの危険性や運動の重要性を学ぶことができる座学と、筋肉トレーニングやヨガなど体を実際に動かす実践に分かれています。
組織が健康課題や問題に応じて運動セミナーを開くことが効果の最大化に繋がります。目的別のセミナーとして、デスクワークによる運動不足の対策として座りながらできるトレーニングに関するセミナーや、腰痛・肩こりを解消するセミナーなどがあります。
福利厚生で運動を促進する
昨今はテレワーク推進の影響もあり、通勤が減ったことにより、運動不足になりがちといった人も多く見られます。運動不足になると、腰痛や肩こりなどが慢性化し、業務効率が下がってしまいます。
生活習慣病などのさまざまな病気にかかりやすくなり、欠勤や休職する人も増えると業務をスムーズに遂行できなくなります。そのため、運動を促進させる施策も福利厚生の一環として進めていくとよいでしょう。
従業員がスポーツジムに通う費用を一部補助したり、勤務時間中にジム等で運動する時間を奨励するなどの例があります。
健康経営オフィスで健康を保持・増進する行動を誘発する
健康経営オフィスとは、健康を保持・増進する行動を 誘発することで、働く人の心身の調和と活力の向上を図 り、ひとりひとりがパフォーマンスを最大限に発揮できる場のことを意味します。
参照)経済産業省「健康経営オフィスレポート」
具体的な健康を保持・増進する取り組みは以下のようなものがあります。
- 社員食堂で健康に配慮した食事メニューが食べられる
- 快適性を感じれるようなデスクスペースを確保する
- 体を動かすためのジムを設置する など
組織が環境の整備を行うことによって、従業員の健康だけでなく、仕事の質や企業価値を高めることに大きく影響を与えることができます。
関連記事:職場環境とは|改善するアイデアと具体例、取り組み事例
運動不足を解消するトレーニング
ではどのように運動不足を解消すればよいでしょうか。
運動を習慣化できない理由としては「時間が確保できない」「ジムに通うことが困難」などの阻害要因があります。
そこで、家でも簡単にできるトレーニングを3つご紹介します。
自宅でできる”美尻・美脚”のための「スプリットスクワット」
自宅で簡単にできるスプリットスクワットを紹介します。
下半身の筋力だけでなく、全身を鍛えることができるため、運動不足の解消だけでなく姿勢改善や美しいくびれ作りにも効果的な運動です。
下半身の筋肉は、全身の筋肉の6~7割を占めているほど大きいです。筋力が増えると基礎代謝が上がるので、日常の消費カロリーが増えたり、食べても太りにくくなったりするなど、ダイエットにもうれしい効果が期待できます。
有酸素運動で皮下脂肪を撃退「スタンディングツイスト」
次に紹介するのがスタンディングツイストです。
運動の種類には無酸素運動(一般的な筋肉トレーニング)と有酸素運動があります。スタンディングツイストは有酸素運動になりますが、ランニングなどと違って家で手軽にできることがポイントです。
多くの女性が悩んでいる皮下脂肪を落とすにはおすすめのトレーニングです。運動量を確保することにあわせて、バランスのよい食事を取ることで効果を上げることができます。
脂肪燃焼を最大化させる「HIITトレーニング」
HIIT(High-Intensity-Interval-Training)は強度の高い運動と少しの休憩を交互に繰り返し行うトレーニング方法です。トレーニング中はもちろんですが、トレーニング後も脂肪燃焼効果が長く続くと言われています。
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従業員が運動習慣を身につけるメリット
運動習慣を身につけるメリットは様々あります。日頃から運動習慣の改善に取り組むことにより、下記のような効果につながるでしょう。
生活習慣病の予防
運動不足が続くと、消費エネルギーが低下するため、体内に脂肪が溜まりやすい体質になりかねません。また、肥満体型に傾いてくることで、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの、生活習慣病に関わる疾病のリスクが高まります。
それに伴い、筋肉量が減少して運動器疾患が生じ、さらに運動しづらくなる悪循環が回るのです。
運動習慣を身につけることは、予防線を張ることと同じであり、高血圧の解消や筋力の向上、体型や体質の改善などにより、血液の循環をよくして、生活習慣病のリスクを下げます。
メンタルヘルス不調の予防・改善
運動をすると、交感神経が優位になり、精神がポジティブに向いていきます。また、精神を安定化させ、脳を活発に働かせる作用をもたらす「セロトニン」や、免疫力向上やリラックス効果を与えて、幸福感をもたらす「エンドルフィン」などのホルモンが分泌され、日々のストレスが解消されます。
それだけではなく、日々の運動習慣を身につければ、夜の寝つきがよくなるため、不眠症の防止や疲労回復にも有効です。
「週2日30分のランニング」など、具体的な目的意識を持って運動に取り組めば、モチベーションが向上して、生活にもメリハリが生まれます。運動を通じて新たな仲間が増えれば、コミュニケーションの機会も増えるので、ストレスを減らせるでしょう。
このように運動習慣を身につけることは、メンタル面においても大きなメリットを得られるのです。
プレゼンティーイズムの解消
運動不足による体力や筋肉量の低下は、業務中の慢性的な肩こりや腰痛、眼精疲労などを招く要因です。これらの不調によって、集中力の低下や労働時間の減少につながり、業務のパフォーマンスを思うようにこなせない「プレゼンティーイズム」を起こします。
社内における、日々の運動習慣の改善に取り組めば、不調から来るプレゼンティーイズムを解消し、従業員の業務効率化を図れるでしょう。
コミュニケーションの活性化
従業員同士で運動をすることでコミュニケーションが活発になり、仕事がしやすくなる効果も期待できます。
大規模な企業では、部署間や支店間でのコミュニケーションが少ないケースも多いでしょう。従業員が参加できる運動セミナーの開催やトレーニングスペースの設置をすれば、仕事以外でのコミュニケーションを取るきっかけになります。社内コミュニケーションが促進されて仕事が進めやすくなれば、パフォーマンスが向上し、企業の業績にも良い影響を及ぼすでしょう。
テレワークの普及等でコミュニケーション不足が問題視されている今こそ、従業員同士で運動をしたり、運動という共通の話題を持ったりすることによる社内コミュニケーション促進が必要とされています。
企業の経営リスクの低下
次に、従業員の運動不足を解消することで、企業の経営リスクが低下します。
業績の向上に従業員の貢献は必要不可欠です。運動増進によって従業員の健康を守り、ひとり一人のパフォーマンスが向上することで、貢献度が増して業績が向上しやすくなります。
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まとめ
近年、企業経営において、健康に関する取り組みが注目されています。従業員の運動不足の改善による健康増進も、そうした取り組みの一環として、推進されている状況です。企業が運動習慣の対策を提案することで、従業員も自然と日々の運動を意識するようになります。多くの人が関心を持てる施策を行い、健康的なパフォーマンスを目指しましょう。
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